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 おいし〜〜〜い!!というもの
2007年01月の日記
 やっぱり、似てますよね?
 
過去の日記はこちら
 
2013-08-09  龍之介の事2
「門脈シャント」とは…
通常ご飯を食べた後、栄養は
血液を運ぶ血管(=門脈)を通って肝臓に運ばれます。
そこで悪いものを消化します。

ところが、「異常な血管(=シャント)」があるために、肝臓に流れる前に、
別の道を通って、身体中に廻ってしまうのだそうです。
本来ならば、肝臓で消化・解毒されるはずのアンモニアが、
大量に身体中にまわり、脳にも達してしまうという難病だそうです。

ご飯を食べる度にアンモニアが大量に生じ、
よだれが沢山でて、刊性脳症を起こし、一時的に盲目になったり、痙攣を起こすそうです。

シャントとは近道の意味だそうで、
そのシャントを切断する手術をしないと、助からないのだそうです。


外科手術を行い、
そのルートを断ち切ることで、延命、完治することもあるそうです。

でも、子猫なので、手術に絶えうる体力があるかどうか。。
しかも、手術は一回では済まない可能性も。
シャントがどこにあり、何本あるのか、
それを止める事で、いきなり肝臓に栄養が流れて、肝臓が痛まないのかどうか、
まで考えて手術を決めるそうです。
実際、大きくならなかったなぁ。体重は1.2kg。。

ネットで調べても、
「小さくて手術ができず、
その反面、肝臓用の処方食のため、なかなか大きくならず…」
それより先に亡くなるというケースが。。


ご飯を食べるたびに、苦しくなるわけです。
そんな可哀想なことがこの小さな身体に起こっていたのです。
(ゴハンを食べて、アンモニアの数値が最も上がるのは3時間後ぐらいだそうです)

とりあえず、「大学病院で改めてCT検査を」と言われ、
かかりつけの院長先生のご紹介で、
日本獣医生命科学大学付属動物医療センターの予約をとったのでした。
2013-08-09  龍之介のこと3
血液検査、CT検査を通院しておこなった龍之介。
日本で一番の大学病院、と言われている先生の診断結果は、 
                    
「門脈シャントではない。」

でした。




それをきいて、一瞬心が解放されたのは確かです。
(しかし、電話で報告した直後、かかりつけの先生が
「その方が厄介…」と呟いたのを忘れません…。)

そして新たに疑われる病名は
「酵素欠損」
http://kotobank.jp/word/酵素欠損症



遺伝子の突然変異?だとかで、
治療の施し用が無い、所謂、不治の病だそうです。
猫の門脈シャントも珍しいそうです。
しかし、酵素欠損はもっと珍しい。
(ネットで調べても、猫の病ではなかなかでてきませんでした。)



「酵素欠損なのかどうか」を調べる為に、
「来週また病院へきて、尿検査を」

と大学病院の先生に言われました。

でも、ここまでの間に、
何度も血液検査をして、
ゴハンを食べなくなると点滴をして、入院。
アンモニアの数値を下げる為に浣腸や薬。。

そんな事を繰り返し、
病院に迎えに行くたびに すごい声をあげて鳴く龍之介。

猫ってこんな声を出すんだ。。
と吃驚した牛のようなうなり声、
遠吠えのような泣き声。。


そんな想いをさせて、検査をさせる事が果たして正しいのかどうか。
人間の勝手ではないか。。と悩み、
「検査は暫く時間をあけたい」と申し出ました。
実際とっても疲れていて、怒っていたしね。

兄弟なのに、確実に身体の大きさに差が生まれてきた生後三ヶ月目。
2013-08-09  龍之介のこと4 写真〜おじいちゃんみたいなりゅうくん。
とはいえ、
動物病院の先生はどの方もとても優しく、
後日、
「往復二時間のこちらの病院でなくても、近くで検査できる方法」
を調べて、わざわざ電話くださいました。


でも、検査をしてわかることは
「病気が確定するだけ」
ほぼ確実に酵素欠損で、検査をしても治療法がないのは、変わらず。

とのこと。
でも、もしかしたら、違うかもしれないし。。
と悩み、何かできることはないかというのが
先週の事でした。
2013-08-09  龍之介のこと5
今週に入って、
おいしくないのか、そっぽを向くようになった肝臓用のゴハンも、
その後、全く食べなくなり、
「無理矢理にでも食べさせて」
という先生の言葉に、
泣く泣く
口を開けて少しずつ入れるも…
次第に
口さえも開けなくなったのです。

仕方なくお薬をあげるように、注射器で流し込むように。。

意識も朦朧として、口に入れても食べなくなり、
よだれも多く、外に流れ出てしまい、一日半たべませんでした。
それでも自らの意志で膝の上にはくるのです。


「食べないと死んじゃうよ」と大泣きした私に呆れたのか、

意志のある顔で最後のゴハンを食べてくれました。
それが8月7日の夜のこと。


注射器で流し込んで、
そんな食べ方でも、ちゃんと噛むように口を動かし、
飲み込む。

それを繰り返し、
束の間ほっとした私でした。

ゴハンを食べた後は「ラクツロース」を1ml。
別の注射で飲ませます。
この薬は甘いからか、嫌がらずに飲んでくれました。
これがアンモニアを増やさないお薬。
2013-08-09  龍之介の事 6
この日の真夜中、
びっくりするようなスピードで、
スミレと大運動会!

一緒にかくれんぼした場所に全て入り込むように
あちこち訪問して、
追いかけっこのように走り回って…
久し振りに元気なった龍之介に、スミレも大喜びの大興奮。

それまでが、「元気になっては翌日寝たまま」という繰り返しだったので、
また、体力取り戻したかな?
と見ていたのですが、
その直後、また様子がおかしくなり、
癲癇を起こしたのでした。



夜間の救急病院につれていくかどうか、それも大いに悩んだのですが、
翌日かかりつけの近所の院長先生に診ていただいて、
点滴。

迎えに行った時は元気そうに抵抗するように暴れていたので、
先生も「点滴すると元気になるんですけどね。。」と。


あまりにも暴れるので、ガーゼのタオルで巻いて、
いつものように膝の上に乗せて、
話しかけているうちに、落ち着きを取り戻し、
それからずっと膝の上。
端から見れば大丈夫?と笑っちゃうかもしれないけれど、
たっくさん、いろんな話をしました。
何時間も。

その後
一緒にベッドにあがり、様子を見ながら寝ていたのですが、
明け方、私がうとうととした頃、声をあげて鳴き出し
一時間半ほど遠吠えのように、鳴き声をあげ続け、
息を引き取りました。
2013-08-09  龍之介のこと7

たった四ヶ月の命。
先天性の病に、生まれてからずっと苦しんでいた龍之介。

うちにきて二ヶ月。
なんにもしてあげられなかったし、
反対に苦しい想いもさせてしまったけど、

膝の上で、じ〜〜〜と見つめてくれた瞳を思い出すと、
ほんの少しでも、家族だと想ってくれたかな?と…と思えるのですが、
そう思うしか無いんだけど。。


こんなに膝(腿)の上が好きで、
こんなに人の顔をじ〜〜と見つめる猫も珍しい!
と話していたのですが、
不安だったのでしょうね。

写真:白い布は私のワンピースで、りゅうはこの裾を引っ張って、
その上で寝たり、中に入って眠るのが大好きでした。
普段は目を閉じず、昼までも寝ていないのに、
ここにいるときは眠っている様でした。
2013-08-09  龍之介のこと8
人間は勝手なもので、
都合の良いように考えるものです。

龍之介がたった4ヶ月でも生まれて良かった、とか、
家族だと思ってくれたかどうかは知りません。

最期まで一緒に居れた事に心から感謝します。

自ら口にも出したくない、
そして先生からも言えないだろう最後の選択について
家族が病院に戻って、聞いてくれたのです。

いつが最後なのか。
この後は「時間の問題」で。
でも、
このままゴハンを食べられず、癲癇を繰り返す様なら、
決断をしなければならないだろうと。

そんな決断を、私達にさせなかった龍之介に、感謝します。
そして一日ずれたら、さいごまで一緒には居られなかったから。

短い時間だったけど、
学ぶ事がたくさんありました。
感じる事がたくさん、ありました。
悲し過ぎるけど、


ウチにきてくれて有り難う。
それだけは言えます。
2013-08-09  スミレのこと9
あなたの大好きなスミレ。
暫くの間、「お姉さん」して甘えなかったスミレは、
いま、甘えん坊になっています。
でも、りゅうのこと探して、家の中を探しています。
あなたが亡くなってから二三日はよく
病院に行く時に入れられたキャリーバックの上で、
眠っていました。

りゅうの分も、大切にするからね。


よくがんばりました。
ゆっくり休んでね

早く生まれ変わるんだよ〜
2013-08-09  龍之介のこと 10
病気のこと、症状を記したのは、
私自身が他の方の経験談を拝見して、学ぶ事が多かったからです。
もっと症状を詳しく書く事もできるけど、
ほとんど、大人しく座っていました。よだれがすごかったかな。
大好きな毛布に顔をうずめて、拭いていたな。

酵素欠損、なんていう病に、なぜ彼がかかったのか。
疑問は消えませんが、その病が不治の病ではなくなるように…
そして、動物病院の診察代が、もう少し安くなる様、
国が考えてくれますように…祈ります。

何より、とても親切に診察してくださった、
3つの病院の先生、皆様に感謝します。
2013-08-07  春琴
世田谷パブリックシアターにて、舞台を拝見。

開演時間前にあつまって、ランチ。
cocoloのDJ池田なみ子さんと、仁井聡子たん。
最近この三人で東京公演を拝見することが多いのですが、
面白いですよ〜。お二方ともに。

おもいきり元気をチャージして、

お芝居へ。。

谷崎潤一郎さんの小説を
イギリス人のサイモン・マクバーニーと日本の名優人たちが描く世界。。。
舞台「春琴」


それはそれは、初めての感動でした。


ステージの上の役者達の動きの美しいこと!
所作も、言葉も、表情も。

そして、たたみかけるような演出とストーリーに
夢中になってしまった。

春琴を演じる深津絵里さんが、これまたすばらしかった。
9歳の女の子から、晩年の春琴まで、見事にこなす。

表情や台詞とは裏腹のキモチが見えてきたり、
厳選された小道具が、発想力豊かに動き(動かされ)
見えないものを見せてくれる。

こういう演出があるんだなぁ。。

そして、語り=ナレーション(ラジオドラマを収録しているという設定)がすばらしかった。。


いつかまた再演される日があれば、もう一度みたい。

そう思わせるお芝居を観ました。