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関西を代表するDJ MARK'Eが30年のDJ活動を基盤にお送りする アクティヴなミュージックプログラム。マーキーの周りに集まる 人やモノをユニークな目線で切り取り紹介していきます。 思わず口ずさんでしまう洋楽・邦楽の幅広い選曲とともに ウィーク・デーの夕方を演出します。

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【ライブレポート】加藤和彦 トリビュートコンサート supported by 映画『八犬伝』

【ライブレポート】加藤和彦 トリビュートコンサート supported by 映画『八犬伝』

加藤和彦 トリビュートコンサート supported by 映画『八犬伝』、ロームシアター京都で開催!

【公演概要】
加藤和彦 トリビュートコンサート supported by 映画『八犬伝』
■日時:2024年7月10日(水)18:30開演
■会場:ロームシアター京都
■出演:小原礼/奥田民生/田島貴男/高野寛/坂本美雨/ハンバート ハンバート/GLIM SPANKY
■バンドメンバー:高田漣(Guitar)/白根賢一(Drums)/伊賀航(Bass)/ハタヤテツヤ(Piano)
■主催:FM COCOLO/オン・ザ・ライン
■企画制作:FM COCOLO/BS朝日/オン・ザ・ライン
■後援:京都府
■協賛:映画『八犬伝』



 “親愛なる加藤和彦様――。”

 7月10日、ロームシアター京都で行われた【加藤和彦トリビュートコンサート】は、そんなナレーションで始まった。今年は加藤和彦がなくなって15周忌。5月に公開されたドキュメンタリー映画『トノバン・音楽家加藤和彦とその時代』は今も上映中だ。30人を超す膨大な数の関係者のインタビューを集めた映画のキャッチフレーズが“そろそろ加藤和彦のことを語ろうか”だ。とは言え、ザ・フォーククルセダーズの衝撃の登場に始まり、サディスティック・ミカ・バンドを経てのソロ活動と多岐にわたる彼の比類なき軌跡を語るには容易なことではない。真正面から「トリビュート」と銘打ったコンサートは初めてではないだろうか。

 この日の出演者は ハンバート ハンバート、田島貴男、坂本美雨、高野寛、奥田民生、小原礼、GLIM SPANKYの7組。バンドを率いていた高田漣も含め加藤和彦と同世代なのは結成時のミカバンドに始まり第二次、第三次ミカバンド、そして加藤和彦にとって最後のバンドだったビタミンQに至るまでのバンド仲間だった小原礼だけだ。そういう意味では“世代”よりも“音楽”に比重を置いたコンサートであることは想像が出来た。同時に、その想像を遥かに超えた感動的なものになった。

 その要因は“ストーリー”にあった。冒頭のナレーションはこのコンサートが“あなた”に向けたものであり、“あなた”の音楽がどんな風に世代を超えて敬愛されているかを見てほしいと綴っていた。そんなナレーションの作用もあったのだろう。幕開けの1曲目で歌われた、映画のテーマにもなっていた「あの素晴らしい愛をもう一度~2024Ver.」に“懐かしい歌”を聴くという回顧的な雰囲気はなかった。演奏が客席に向かっているだけでなくどこかで見ているかもしれない加藤和彦を意識してのものに思えたのだ。加藤和彦がどういう音楽家だったのか、そして出演者が彼の曲をどう受け継いでゆこうとしているのか。それが「時を超えたストーリー」になっていた。たとえば、2曲目に登場した佐藤良成、佐野遊穂のフォークデユオ、ハンバート ハンバートが歌ったのは何と「帰って来たヨッパライ」。“なあ、お前”というあの神様が女性だったことがあるだろうか。木魚もお経も彼女が担当していた。冒頭のナレーションは、曲中で北山修が唱えるお経を指南したのが加藤和彦で、彼の祖父が仏師、つまり仏様を彫る彫刻家だったことを伝えていた。

 加藤和彦の功績はいくつもある。サディスティック・ミカ・バンドの金字塔、74年のアルバム『黒船』は、作詞家・松山猛と組んで外国から見た“日本”をテーマにしたアルバムだった。『ヨーロッパ三部作』に代表される作詞家・安井かずみとの世界を旅しながら現地で作品を作るという試みは僕らの憧れでもあった。ジャンルを超えたソウルを求める田島貴男が歌ったのは、安井かずみと組んだ1作目のアルバム『それから先のことは...』の1曲目「シンガプーラ」だ。飄々としていた加藤和彦の風通しの良さとは違う濃厚なグルーブは彼の真骨頂を思わせた。

 “ストーリー”の最たるものが坂本美雨だった。ナレーションが『ヨーロッパ三部作』と『YMO』の関係を綴る。坂本龍一と矢野顕子がともに加藤和彦と深い関りがあったことを再認識した後に彼女が登場したことに感慨を覚えない人はいなかっただろう。『私の両親とトノバン』という思い出とともに歌ったのが、“両親”が参加した83年の『あの頃、マリー・ローランサン』の中の「ニューヨーク・コンフイデンシャル」。矢野顕子がカバーしていたことで知られている曲にはトリビュート以上のパーソナルな愛おしさに溢れていた。

 もし、加藤和彦がいなかったらフォークルからYMOに至る日本のポップミュージックの流れも変わったかもしれない。1曲目の「あの素晴らしい愛をもう一度~2024Ver.」をアレンジした高野寛はYMOチルドレンの代表的な存在だろう。彼がデビューした時に使われた「新感覚派」の元祖が加藤和彦だった。

 加藤和彦を語るには“フォーク”と“ロック”の両面が必要になる。コンサートの後半は、ロックンローラー・加藤和彦のスタイリッシュなカッコ良さを物語るシーンが続いた。2002年にフォークルの「悲しくてやりきれない」をカバー、小原礼とバンドを組んだこともある奥田民生はその両方を受け継ぐ存在だ。2人が揃ったミカバンドの1枚目のアルバムの中の「ダンスハスンダ」はこのコンサートの見どころの一つだった。「緊張する」と言いながらの小原礼の歌もこの日なればこそだ。

 最後の出演者がGLIM SPANKY。松尾レミは自分の名前を入れて「サディスティック・レミカエラ・バンド」笑った。彼女が選曲したという第三次ミカバンドの「Big-Bang Bang(愛的相対性理論)」には小原礼と奥田民生も参加、ギターのリフの切れ味と押し寄せるグルーブと彼女のシャウトの痛快な一体感はミカバンドが再結成されたようだった。本編最後の曲は「タイムマシンにお願い」だ。

 もし、同世代が中心のトリビュートコンサートだったらこういうシーンは出現しなかったのではないだろうか。ハンバート ハンバート、田島貴男、坂本美雨も加わったアンコール「Suki,Suki,Suki(塀までひとっとび)」も客席は総立ちになったままだった。

親愛なる加藤和彦様――。
あの光景はご覧になって頂けたでしょうか。

【坂本美雨/高野寛/ハンバート ハンバート】

M1:あの素晴らしい愛をもう一度


【ハンバート ハンバート】

M2:白い色は恋人の色
M3:もしも、もしも、もしも
M4:帰って来たヨッパライ


【田島貴男】

M5:シンガプーラ
M6:青年は荒野をめざす


【坂本美雨】

M7:不思議なピーチパイ
M8:ニューヨーク・コンフィデンシャル
M9:光る詩


【高野寛】

M10:絹のシャツを着た女
M11:SAN SALVADOR
M12:キッチン&ベッド


【奥田民生】

M13:浮気なGIGI
M14:悲しくてやりきれない


【小原礼】

M15:アリエヌ共和国
M16:家をつくるなら
M17:ダンスハスンダ


【GLIM SPANKY】

M18:BLUE
M19:Big-Bang,Bang!(愛的相対性理論) 
M20:タイムマシンにお願い


【ALL CAST SESSION】

ENCORE:Suki,Suki,Suki(塀までひとっとび)

Text by 田家秀樹
Photo by 井上嘉和/加藤大


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