一冊の古本から始まる話の旅。
話は転がって広がって。
本の内容は勿論、
時代背景なども垣間みることができる『三千円 一〝本〟勝負』。
来月もお楽しみに。
※今回ご紹介した本は、
大阪・もりのみやキューズモールの「まちライブラリー」で
読んでいただくことができます。
<まちライブラリー ホームページ (もりのみやキューズモール)>
http://machi-library.org/where/detail/563/
●今夜の選曲●
<門上選曲>
Godzilla's Theme / 伊福部昭
<西林選曲>
Black Magic Woman / Santana
<ラストソング/テーマ「誕生日」>
セレクター:西林初秋
いくつになっても happy birthday / 吉田拓郎
門上武司・西林初秋が週替わりで担当する『放送後記』
今週の担当は西林さんです。
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何かあると思うと何もないことがある。何もないと思いながら扉をあけると思わぬ出会いがある。新刊の本屋さんと古本屋さんの違いは、いい意味でもわるい意味でも、期待を裏切るところにあるのではないでしょうか。京都の三条通りを歩いているとある古本屋さんの看板を目にして、おずおずとビルの4階へあがりました。ぎっしりとつめこまれた書棚には、昭和作家の文芸本がとても充実していました。学生の街だからでしょうか、若い人が数人、真剣なまなざしで背表紙を追っていました。そんな光景にまじって本を眺めていると、松本清張の『作家の手帖』に目がとまりました。これは掘り出しもの。前半はアイデアメモを羅列しただけなのですが、そのメモは日々の中での作家の気づきの軌跡に他ならず、ひとり勝手に作家の手の内を垣間見る気がしてワクワクしました。いい意味で予想外の本屋さんに出会うと、その町がちょっと身近に感じるようになるのはわたしだけでしょうか。近くによさげなバーがあれば最高。その本のページをめくりながらウイスキーが飲みたくなります。
<西林初秋>