やっぱし橋が好き♪
2021-07-03

「やっぱし橋が好き」。
今日は、大阪 堂島川に架かる、
美しいアーチが特徴的な「水晶橋」をご紹介。
かつて、豊臣秀吉が大阪城を築いたとき、
川につながる水路を町中にめぐらせたことが
都市としての基礎をつくり、明治の頃には、
”水の都”と呼ばれた大阪。
堂島川沿いには、大阪市中央公会堂や、府立中之島図書館など、
大阪を代表する建築物が並んでいて、散策にもピッタリですよね。

「水晶橋」は、もともとは橋ではなくて、
堂島川の水質改善を目的に築かれた堂島川可動堰、
1929年(昭和4年)に完成。
この橋より下流域の浄化を目的に架けられたゲートでしたが、
1982年(昭和57年)に、
「鉄筋コンクリートアーチ橋」に生まれ変わりました。
その際に可動堰から「水晶橋」と名付けられ、
2002年には可動堰部分も撤去されています。
すぐ下流側に架る大江橋、土佐堀川の淀屋橋と同じく、
第一次 大阪都市計画事業の一環として建設されました。

大正時代の後期から昭和の前期にかけての大阪市は、
まさに”大大阪”。
面積や人口、工業生産額でも日本一となり、
”東洋一の商工地”とも呼ばれ、
近代的な産業都市へと変貌を遂げました。
そのとき、堂島川可動堰も、
景観面から徹底的にデザイン性が吟味されて、建設されました。
橋の長さ 72m、幅は9m。
歩行者専用の橋として、”水晶橋”となったときには、
アスファルトで舗装された橋の面は、
花崗石と、花崗擬石で敷き直されました。
本体のアーチ部分と、その上のデザインとして施された
9つの小さいアーチの組み合わせが、絵になるとして、
写真撮影や絵画の題材にもなっています。

夜はライトアップがなされ、中之島の夜景に彩りを添えています。

ちなみに、橋の名前の由来は、諸説ありますが、
橋の上の照明灯が水面に映る様子が、
水晶の輝きのようだというのが通説ですが、
水都大阪が繁昌するように、という「水昌」に由来すると
考える人もいます。
土木学会関西支部の「浪速の名橋50選」にも選定されています。
橋にまつわる歴史や魅力をご紹介するコーナー
「やっぱし橋が好き」。
今日は、大阪の「水晶橋」をご紹介しました!
来週は、フランス「ポンヌフ橋」をご紹介します!



