門上西林 物見遊山 【#195/2020.6.27】

話は転がって広がって。
本の内容は勿論、
時代背景なども垣間みることができる『三千円 一〝本〟勝負』。
来月もお楽しみに。
※今回ご紹介した本は、
大阪・もりのみやキューズモールの「まちライブラリー」で
読んでいただくことができます。
<まちライブラリー ホームページ (もりのみやキューズモール)>
http://machi-library.org/where/detail/563/
●今夜の選曲●
<門上選曲>
日本の幸福 Ⅰ / 加藤和彦
<西林選曲>
port of incense / GONTITI
<ラストソング/テーマ「数字が入っている曲」>
(数字にまつわる曲)
セレクター:西林初秋
everything I wanted / Billie Eilish
門上武司・西林初秋が週替わりで担当する『放送後記』
今週の担当は西林さんです。
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久々に後味のわるい本と出会いました。石井妙子著『女帝 小池百合子』。後味のわるさは欠点ではありません。映画にしろ、本にしろ、そんな作品はたくさんあります。しかしこの本の場合、後味のわるさは澱のようにたまっていきます。その理由の何だろう?
ひとつに筆者の姿勢があると思うです。『おそめ』にしろ、番組でご紹介した『原節子の真実』にしろ、時代の真ん中で生きる女性を描くという点では同じです。しかし前の2作には共感のようなものが感じられるのに、今回は疑念で埋めつくされていることがあげられます。もうひとつは無情感。膨大な資料と綿密な読み込みと圧倒的な筆致で暴いたとしても、女帝は東京のトップに君臨しつづける。本と現実世界のギャップの大きさが、尾をひく後味のわるさになっているように思うです。
<西林初秋>



