一冊の古本から始まる話の旅。
話は転がって広がって。
本の内容は勿論、
時代背景なども垣間みることができる『三千円 一〝本〟勝負』。
来月もお楽しみに。
※今回ご紹介した本は、
大阪・もりのみやキューズモールの「まちライブラリー」で
読んでいただくことができます。
<まちライブラリー ホームページ (もりのみやキューズモール)>
http://machi-library.org/where/detail/563/
●今夜の選曲●
<門上選曲>
Remember / Harry Nilsson
<西林選曲>
見上げてごらん夜の星を / 坂本九
<ラストソング/テーマ「お茶」>
セレクター:西林初秋
Tea For Two / 大橋トリオ
門上武司・西林初秋が週替わりで担当する『放送後記』
今週の担当は西林さんです。
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名言、格言、箴言、警句、冗句が好きです。今回番組でご紹介した、永六輔さんの「新・無名人語録」もそんな1冊。他にも山本周五郎の「泣き言はいわない」や池波正太郎の「おもしろくて、ありがたい」や開高健の「舞台のない台詞」は、いつでも手の届くところにあり、なにかにつけてはめくっています。
そんなわたしの散歩やジョギングのときのたのしみが、お寺の掲示板のことば。お寺の入り口にそのときどきのことばがはりだされているアレです。「今年こそ、今年こそとて暮れにけり」「人生一生、酒一升、あるかと思えばもう空か」「何ごとも思い通りにならないと思ったときが出発点」。ドキッとして背筋が伸びたり、なるほどとニンマリしたり。多くを語らず人の業を諭す。直球でえぐるお寺、変化球で攻めるお寺、硬いことばのお寺など、いろいろあって飽きることがありません。そういえば10年ほどまえ、どこかのお寺のことばが響いたのでパチリと撮影。今回、番組でご紹介した「へい、太鼓持ちがまいりました!」の帯の惹句の出どころと気づき、その偶然が意味することをアレコレ考える夜でした。
<西林初秋>