門上西林 物見遊山 【#260/2021.9.25】
2021-09-25

話は転がって広がって。
本の内容は勿論、
時代背景なども垣間みることができる『三千円 一〝本〟勝負』。
来月もお楽しみに。
※今回ご紹介した本は、
大阪・もりのみやキューズモールの「まちライブラリー」で
読んでいただくことができます。
<まちライブラリー ホームページ (もりのみやキューズモール)>
http://machi-library.org/where/detail/563/
●今夜の選曲●
<門上選曲>
True Colors / Cyndi Lauper
<西林選曲>
The Sad Cafe / Eagles
<ラストソング/テーマ「スポーツ」>
セレクター:西林初秋
On Your Side / Superfly
門上武司・西林初秋が週替わりで担当する『放送後記』
今週の担当は門上さんです。
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番組で紹介した「鬼平対甚一」の副読本が「植草甚一コラージ日記東京1976」である。1976年の日記。手書き文字とイラストをそのまま印刷したのだ。表紙にある4月8日の日記に「何かしよう思い、池波正太郎のことを考え、コーヒーを飲んでいるボンヤリしているうちに3時半」と記されている。3月2日では「池波の5冊だいたい目を通した」、6月19日では「こんどの池波解説はどんなふうに書こうかとばかり考えている」、7月30日は「池波原稿をずうっと朝までやって片付けた」とある。このように頻繁に池波翔太郎についての記述が続く。
それが池波正太郎小説集全十巻の解説であり、それが単行本にまとまったわけ。この日記を読んで「鬼平対甚一」を読むと、また植草甚一さんの着眼点の凄さ、またその解説は生まれる背景などが読み取れ、非常に興味深い体験をしたのであった。
<門上武司>


