門上西林 物見遊山 【#269/2021.11.27】
2021-11-27

話は転がって広がって。
本の内容は勿論、
時代背景なども垣間みることができる『三千円 一〝本〟勝負』。
来月もお楽しみに。
※今回ご紹介した本は、
大阪・もりのみやキューズモールの「まちライブラリー」で
読んでいただくことができます。
<まちライブラリー ホームページ (もりのみやキューズモール)>
http://machi-library.org/where/detail/563/
●今夜の選曲●
<門上選曲>
Cobalt Hour / 荒井由実
<西林選曲>
桜子 / 萩原健一
<ラストソング/テーマ「誕生日」>
セレクター:門上武司
花束 / 中島美嘉
門上武司・西林初秋が週替わりで担当する『放送後記』
今週の担当は西林さんです。
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「よくまとまっています。直すところはほとんどありませんが、あきらかな文字の間違いだけは伝えときます」と電話のあとに村松友視さんの校正原稿がファックスでとどきました。
「季刊25時」の取材、村松さんとお会いするのは3度目でした。1度目は吉祥寺にあるご自宅で。新潮文庫の広告にも採用された、村松さんの書斎で。2度目は撮影スタジオでした。いつもダンディーで、洒脱。ちいさいけれど低く、よく通る声は、あの伝説のCMそのままです。
「季刊25時」では〝バッカスに愛された人〟という特集で、酒や酒場についていろいろお伺いいたしました。酒場って何なんですかね、というわたしの質問に村松さんが少し考えてからの答えが忘れられません。「仕事場と自宅の間にあるものじゃないでしょうか」。「どうして山に登るのですか、そこに山があるからです」という回答は有名ですが、それに匹敵する、当を得て妙でありながら含蓄やイマジネーションも含んでいる。酒場とはなにか。これ以上の回答に、わたしはまだ出会えていません。
<西林初秋>



