門上西林 物見遊山 【#347/2023.5.27】
2023-05-27

話は転がって広がって。
本の内容は勿論、
時代背景なども垣間みることができる『三千円 一〝本〟勝負』。
来月もお楽しみに。
※今回ご紹介した本は、
大阪・もりのみやキューズモールの「まちライブラリー」で
読んでいただくことができます。
<まちライブラリー ホームページ (もりのみやキューズモール)>
http://machi-library.org/where/detail/563/
●今夜の選曲●
<門上選曲>
Imagine / Zaz
<西林選曲>
Bonita / Morelenbaum² - Sakamoto
門上武司・西林初秋が週替わりで担当する『放送後記』
今週の担当は西林さんです。
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今回は、編集者・後藤繁雄の本の話から坂本龍一について少し喋りました。大学生のころから坂本龍一の思想的・思索的な部分に惹かれてきました。きっかけが「SKMT」。坂本龍一のダイアローグを後藤さんが編んだ1冊です。坂本龍一と出会わなければ、おそらく身体性にめざめることはなく、走ることやヨガやストレッチはもちろん、石鹸を自作するようにはならなかったはずです。身体性とは内なる環境へ目をやること。おのずから外部の環境へも意識は向かいます。仕事で海と空と山の循環について積極的に取材するようになったのはその一例。ミッシェル・フーコーやジャック・デリタ、柄谷行人や野口晴哉の書物を手に取ったのも坂本龍一に触発されたからです。
博識で、博学で、しかしおちゃめで、照れ屋で、異性からも同性からも愛された人。その言葉を頼りに、その背中をずっと追ってきました。坂本龍一が亡くなった今は、北極星を失った夜の海を航海している昔の船乗りのようです。
<西林初秋>



