オトナのためのマンガ塾 Vol.1
2015-10-06

FM COCOLOリスナーにもきっと楽しんでもらえる
おすすめのマンガを紹介するコーナー
「オトナのためのマンガ塾」
第1回ピックアップした作品は、
赤塚不二夫さんの「天才バカボン」
「「これでいいのだ」の一言で表せる名作ですね。
僕が赤塚不二夫さんに実際に会ったのは15年前。
とある出版社のパーティの現場で会いたいと言われ、
挨拶するやいなや 『この人すごいんだよ!
昔の漫画を週刊誌からバラして自分だけの単行本にして
ものすごい勢いでもってるんだよ!』と
会場にいる人たちに僕を紹介してくれました。
それからちょっとしたお付き合いが始まったんです。
その後、赤塚さんの事務所から送られてきたFAXがきっかけで
特に付き合いが深くなりました。
それは、「天才バカボン」の英語verを作成中なんだが、
作品の中のギャグがどうしても英語にできないから、
なんとか英語になおしてほしい、という依頼。
これは僕が一番の適任者だろう!と思いとりかかりました。
最初のギャグは、バカボンが出す問題「□-□=□」
普通なら「2-1=1」という風に計算式で答えるところ、
バカボンは「ハーモニカ」と答えます。
これをどう英語にするか。
僕はすぐにひらめきました。
最初の□にTを、次の□に4を、最後の□に2を入れます。
すると…「T-4=2」
これを「Tea For Two」と読ませます。
(アメリカ人なら全員が知っている曲名)
こんな風にその他のギャグでもアイディアを送りました。
これはきっと採用されるに違いない、アメリカで使われたら勲章だ!
そうワクワクしながら待つこと1ヶ月。
結果は…不採用!
アイディアとしては僕のが一番良かったと評価してもらったんですが、
「なるほど、こういう風に考えればよいなら僕でもできる!」と、
アメリカの担当者が自分で考えることになってしまったんです(笑)
でもこれがきっかけで、赤塚さんと一緒に食事ができることになり、
別荘にも招待してもらいました。」



