ヤモリの腹を… #まちゃお765
2019-10-23

おはようございます。
どうも、僕です。野村雅夫です。
前に住んでいたエリアに、深夜までやっている美味しいイタリアンのお店があって、その名はジェーコ。イタリア語でヤモリの意味なんで、もしかしたらと確認したら、オーナーシェフが矢守(やもり)さんでした。
そんなことをふっと思い出したのは、爬虫類のヤモリをよく見かけるから。家の壁面にもいるんですが、特に窓ガラス。夜、明かりに吸い寄せられる虫を捕獲するべく、虎視眈々とガラスに張り付いてるわけですが、これが裏から腹が丸見えで、なんともキュート。僕、そんな様子を観察するのが昔からわりと好きなんです。
会社の保養所でよく見かけるやつは、格子のはまった玄関のガラスと、その格子に引っ掛けてある郵便受けの間を自分の居場所だと思っている様子。
虫を狙うにしても、その狭い場所だと動きづらくないかい? まったく、起きているのか、寝ているのか、とにかくほとんど動きがない。いや、もしかして出られなくなっているのでは?
不安に思って、少し郵便受けを動かしてみると、驚いて這い出ようとするものの、気づけばまた戻っています。そうかそうか。そこがいいんやな。って、もしかして、そのまま冬眠するつもり? しばらくはヤモリから目が離せません。
この感覚、どうやら僕だけではないようで、イタリアを代表する作家のひとり、イタロ・カルヴィーノが『パロマー』という短編集の中で、『ヤモリの腹』という作品があって、邦訳も岩波から出ています。よろしければ。
今朝も11時まで、聴ける範囲でのおつきあい、よろしくです。





