「大関 マイスターズ・チョイス」。
上質な日本酒と一緒に楽しみたい音楽と お酒の席で、
ちょっと話したくなるような話題やネタを、
その道に詳しい方からの情報を元にお届け。
煮込み料理とカレーのお店「iMoKiN」のオーナーでライターの
沙羅さんに「日本酒に合う一皿」を、ご紹介いただきます!
今回のメニューは「生牡蠣と焼き長ネギ」。
まず材料です。2人分の参考分量をご紹介します。
生牡蠣:「生食用」と表示されたもの6〜10粒
長ネギ:1/2本程度/
かんずり:(新潟の辛味香辛料)適量/
うす口醤油:適量/
清酒:(料理酒ではなく、飲めるお酒):適量(うす口醤油と同量)/
浅葱(あさつき):適量/大葉:あれば
分量は目安です。お好みで調整してくださいね。
作り方です。
生牡蠣をボウルにあけ、たっぷりの塩を振ります。
指の間を熊手のように開けて塩を生牡蠣全体に回します。
力を入れず、ゆっくり混ぜて水分が黒っぽくなってきたら、
水を張った別のボウルに一粒ずつ入れてふり洗いし、
ザルに上げます。
同じことをもう一度してぬめりと汚れを取ります。
これをいい加減にすると生臭さの元になりますので、丁寧に。
ザルに上げたら、キッチンペーパーなどで水分を取っておきます。
長ネギは5mm厚さの斜め切りに、
浅葱は小口切り(端から薄く切る)にします。
小鍋に清酒を入れて火にかけ、
沸騰させてアルコールを切ります(煮切り酒)。
粗熱を取ったらうす口醤油と合わせます。
フライパンを熱し、長ネギを並べてじっくり焼き目をつけます。
器に大葉を敷き、生牡蠣を並べてかんずりをのせ、
焼いた長ネギを添えて浅葱をパラパラ。醤油をかけたら出来上がり。
アレンジメニューを一つ。
小鍋に水と出汁昆布を入れて沸騰させ、豆腐と長ネギを加えます。
豆腐が温まったら生牡蠣を入れてさっと火を通すと、
牡蠣入り湯豆腐の出来上がり。つけダレは今回の醤油とかんずり、
浅葱の組み合わせでおいしくいただけます。
▶ポイント
◎生牡蠣には「生食用」と「加熱用」がありますが、
この違いは大腸菌の数の違い。大抵の場合、水揚げした牡蠣を
きれいな水に入れて餌を与えず、体内にある大腸菌を抜いて
生食用をつくります。その過程で身が痩せますので、
加熱すると身が縮むことがおおいようです。
「生食用」と書いてあったら、
生で食べた方がおいしくいただけます。
◎養殖地によっては、水揚げした牡蠣をそのまま「生食用」
として出荷できるほど水質のいい場所があります。
オススメの生牡蠣は「赤穂」周辺で養殖された牡蠣。
水がいいので、臭みがなくて身がプリプリしています。
◎生牡蠣は苦手、という方はオーブントースターなどで
軽く焼いたり、蒸したりしてもOK。
◎長ネギは焼くことで甘みが増し、
焼き目をつけると香ばしさが加わっておいしくなります。
冷たい生牡蠣と合わせることで、ホッとするおいしさが味わえます。
◎煮切り酒とうす口醤油のつけダレはすっきりしていて
牡蠣の旨みを引き立てますが、面倒ならレモン汁を絞ったり、
ポン酢を使ったり、岩塩なんかでもOK。
◎煮切り酒とうす口醤油のつけダレは、焼き魚やお刺身にも合います。余分につくって冷蔵庫に入れ、随時利用してください。
◎かんずりは、新潟の辛味香辛料で、唐辛子と糀、
柚子などを発酵させてつくります。
風味豊かで牡蠣との相性バッチリ。
ただ、辛いので量は加減してください。