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物見遊山

門上西林 物見遊山 【#361/2023.9.2】[9.2 sat]

<今夜のトークテーマ>『映画監督』

<西林選曲>
かえり船 / 田端義夫

<門上選曲>
波の盆 / 武満徹

<ラストソング/テーマ「コスモス」>
セレクター:西林初秋
コスモス / Dew

門上武司・西林初秋が週替わりで担当する『放送後記』
今週の担当は西林さんです。
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「映画は監督のもの、舞台は役者のもの、ドラマは脚本家のもの」と映画プロデューサーがいいました。舞台とドラマはわかりませんが、映画の場合は監督を頂点としたピラミッドのような関係が築かれることは多いようです。高倉健は制作スタッフのことを狂気の集団と讃え、脚本家は撮影現場を大いなる祭と表現しました。監督はその頂点に立つのです。生半可な才能ではまとめることができません。
映画の制作スタッフは〝組〟と呼ばれます。ひとつの撮影が終わって、次もいっしょに組む。それを繰り返すと寄せ集めはチームとなり、組へ固まります。監督がめざす作品世界も固まっていく。いい、悪いはさておき、監督の色ができてきます。しかし狂気の集団といわれる職人気質の技師たち。札束では動かない人が大半なのでまとめることは並大抵のことではありません。組をつくれる監督に必要なのは、結局のところ人間力だと思うのです。俳優や技師を惹きつけることができれば、映画はほぼ完成したといっても過言ではないでしょう。

<西林初秋>