物見遊山
門上西林 物見遊山 【#138/2019.5.25】[5.25 sat]

一冊の古本から始まる話の旅。
話は転がって広がって。
本の内容は勿論、
時代背景なども垣間みることができる『三千円 一〝本〟勝負』。
来月の最終週の土曜日もお楽しみに。
※今回ご紹介した本は、
大阪・もりのみやキューズモールの「まちライブラリー」で
読んでいただくことができます。
<まちライブラリー ホームページ (もりのみやキューズモール)>
http://machi-library.org/where/detail/563/
●今夜のお届けした曲●
M① Centerfold / J. Geils Band ......... (門上選曲)
M② So What / Miles Davis ........ (西林選曲)
M③ 青空 / スガシカオ
(エンディング・ソング) ....… (西林選曲)
※今夜のエンディング・ソング選曲テーマは『空』
門上武司・西林初秋が週替わりで担当する『放送後記』
今週の担当は西林さんです。
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植草甚一には「下町コンプレックス」があったといわれています。日本橋の商家に生まれるも関東大震災を機に家は没落。下町で生きざるをえない日々が、メインの影に隠れていたミステリーや映画やジャズに向かわせたとか。
そんな植草さんを一歩下がったところでつかえたのが妻の梅子さん。戦争のせいで良縁を失ったところで植草さんと出会って結婚。しかしその夫は古本と映画と音楽の日々。自宅にちょっとスペースがあると思ったら、翌日には古本が置かれているという生活から一度は逃げ出したことがあるそうです。しかし別れ話はまとまらず元の鞘へ。「大正生まれだから我慢したけれど、昭和の生まれだったらとうにおさらばしていた」というのは梅子さんの言葉。その一方で「自分がほっておくとあの人はどうなっていただろうか」ともいっています。いっしょにでかけたとき、古本屋へ入った夫を表でじっと待つ夫人の姿が目撃されています。そんな梅子さんもまた、戦前の、京都の財閥の次女として生まれた人なのでした。
<西林初秋>