物見遊山
門上西林 物見遊山 【#72/ 2018.2.17】[2.17 sat]

今夜のテーマは『伝統芸能』
「リスペクト」と「感謝」という言葉が
頭の中でぐるぐるぐるぐると回る夜なのでありました。
●今夜おかけした曲●
M① アコーディオン弾き / 坂東玉三郎 ....... (西林選曲)
M② 元気を出して節 / 国本武春 …… (門上選曲)
M③ 長い旅 / 矢沢永吉
(エンディング・ソング) ..........…(西林選曲)
※今月のエンディング・ソングの選曲テーマは『星』
今回の『放送後記』の担当は西林さんです。
本放送に合わせてコチラもお楽しみください。
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数年前、ある会報誌の取材で、3ヵ月に一度、小笠原流礼法の宗家にお話を伺っていたことがありました。小笠原流礼法は名家のお嬢さまの習い事と思いきや、実は室町時代に確立した武家の礼法。武士がきちんとした仕事をするために生み出されたものなので、そのすべてに意味があるのです。正坐をするのは、万が一のとき、あぐらより素早く立って主を守ることができるから。畳の縁を踏まないのは、つまずいて主に迷惑をかけないため。そして放送でも話題になったお辞儀をするのは、人間の急所である脳天を相手にさらすことで、生死をゆだねるほどの敬意を現すため。だからきれいなお辞儀は腰からゆっくりまげろといわれますが、腰からまげなければ脳天をさらすことはできないし、ゆっくりまげなければ敬意も伝わらないからですね。堅苦しいと思える作法も、その意味を理解すれば、一人前の男がきちんと仕事をするために必要な所作だとわかります。落語の世界でいちばんきれいなお辞儀をしたのは立川談志師匠。やれ毒舌だの、やれ悪態をつくだのといわれましたが、お客さまには生死をもゆだねた敬意を払っていたのということでしょうか。だとしら、いかにも談志師匠らしいと、思わずうれしくなってしまいます。
<西林初秋>