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CIAO 765

プロたちの勉強会に立ち会う喜び[5.28 thu]

Buongiorno a tutti! (ブオンジョルノ・ア・トゥッティ)
こんにちは。
どうも、僕です。野村雅夫です。

濱口竜介監督の『急に具合が悪くなる』がカンヌで高く評価されて、主演した岡本多緒さんとビルジニー・エフィラさんがともに女優賞を獲得したことが大きく報じられましたね。

濱口監督は今回パリを舞台に撮影しましたが、こうして海外との連携も深めながら、これからどこへ向かうのか、その映画表現をどこまで高みに押し上げていくのか、ますます目が離せなくなる状況。まずは『急に具合が悪くなる』を鑑賞する機会を楽しみにしています。

ちょうどラジオ以外の仕事も一段落したところなのでと、僕が本棚脇の積ん読タワーから取り出したのが、『演出をさがして 映画の勉強会』です。これは、濱口監督と三宅唱監督、そしてふたりとかねてより親交のある映画研究者の三浦哲哉さんの共著です。いや、共著というよりは、鼎談の記録という感じ。

課題作を決め、それぞれに鑑賞したうえで、監督の演出のポイントはどこにあるのかを語り合う勉強会です。俎上にあがるのは、ロベール・ブレッソン、ビクトル・エリセ、トニー・スコット、ホウ・シャオシェンなどの巨匠たち。演出のプロに分析のプロが集って語り合ってみると、出るわ出るわの面白い視点の数々。しかも、それぞれの視点が交わってさらに深まっていくので、この勉強会に本を通して立ち会う格好の読者も興奮するし、何より当の本人たちもワクワクが高まっていくのがわかるんですね。映画って総合芸術と言うくらいで本当に情報量が多いものなので、一度観た作品でも、気づかずに通り過ぎていた演出がいかにたくさんあるものなのか、読めばもっと映画が好きになるすばらしい本です。

これ、ぜひ続編も作ってほしいなぁ。そして、濱口さんにしろ、三宅さんにしろ、今の日本の映画界を代表する面々がこうして勉強し続けていることにも、素直に感心します。僕もメディアの片隅で映画評をする者として、大いに学ばせてもらっていますよ。

今日も15時まで、聴ける範囲でのおつきあい、よろしくです。