CIAO 765
まさおからまさおへ[10.6 mon]

Buongiorno a tutti! (ブオンジョルノ・ア・トゥッティ)
こんにちは。
どうも、僕です。野村雅夫です。
CIAOリスナーにもファンが多い模様の国立民族学博物館、略して民博。僕は父がずっと勤務していたこともあって、小さかった頃から時々訪れ、中学生の頃には学校の校外学習でも行きました。言わば、僕にとっての博物館の基準なんです。
それから大人になって、他にも博物館や美術館をいくつも巡る中でわかったことがあります。民博って、基準どころか、相当へんてこな場所なのだな、と。だって、展示物はひとつひとつガラスケースに入ることなく剥き出しのことが多いし、展示スペースの総延長が5kmもあるんです。ちょっと待って! 5kmって、ジョギングの距離だよ。走っても30分くらいかかるよ。しかも、普段倉庫にしまってあるものを含めれば、収蔵品の数は34万点以上… どうなっとるんだ。さらには、映像資料もたくさんあるものだから、自分の興味に応じて動画を見始めたら、もう大変。1度や2度訪れたくらいでは、とてもじゃないが全体像をざっくり掴むことすらできません。だからでしょう、僕は民博に行くことを「探検」と呼んでいました。
そんな民博の教授で、博物館の機関誌でありながら一般にものすごく人気がある「月刊みんぱく」の編集長でもある樫永真佐夫さんから、先日連絡がありました。まさおからまさおへの連絡です。
「今度民博についての紹介本が出るんです。なかなか面白いと思うので、どうぞお読みください。お父様のこともチラッと出てきますよ」
読んでみたら、これが確かに相当面白かったです。ライターの方だと思うのですが、ミンパクチャンという謎の人物が、ひとりのファンとして、妙ちきりんな博物館の裏側、そして中の人たちのへんてこぶりを徹底リサーチ。機知に富み、研究者への敬意と愛ある笑えるツッコミの数々がページをめくるごとに飛び出します。民博なんて行ったことないという超ビギナーにも、特別展を欠かさず観に行っているような筋金入りのファンも、どちらも楽しめる親切設計。
例の父親のエピソードも、僕は知らない話だったので、「面白いこと言うやないか」と、少し感心したのでありました。
今週も、聴ける範囲でのおつきあい、まずは今日のおやつタイムの15時まで、よろしくです。