CIAO 765
深く刻むぜ、この言葉。[9.25 thu]

Buongiorno a tutti! (ブオンジョルノ・ア・トゥッティ)
こんにちは。
どうも、僕です。野村雅夫です。
座右の銘というのがありますね。たまに質問されることがありまして、そういう時には「悠々として急げ」とキリッと答えることにしています。何か物事にあたる際、テキパキやっていくことは大事ではあるけれど、決して焦らず、大胆に見えて実は慎重みたいな、なかなかに難しいバランスのスタンスを意味する言葉だと解釈しています。できているかは別として、そうありたいもんだという願望を込めています。
これ、出典を聞かれたら、開高健の言葉だと伝えています。僕が知ったのは彼の本からなので。ただ、この言葉自体は、もっと長い歴史がありまして、おそらくはラテン語。Festina Lente(フェスティーナ・レンテ)と言いまして、文献に残って確認できるものとしては、ローマ皇帝でその名が8月Augustの語源にもなったアウグストゥスが好んだ警句だとされています。
僕はラテン語には決して詳しくないんですが、イタリア人の母は、担当しているイタリア語のレッスンで最近よくラテン語のこうした諺や金言の類を紹介しているんですって。そして、嬉しそうに報告してくれました。
フェスティーナ・レンテが、あったよ〜〜!
京都の街中で見つけたのよ!
興奮しています。聞けば、京都で生活雑貨のチェーンを展開するINOBUNの四条本店ビル、その壁面にはラテン語が刻まれているんだと。言われてみれば、あったような… しかも、そのトップ、最上階にフェスティーナ・レンテ。マジか!
これは確かに興奮だ。悠々として急げ。僕も改めて、気持ちとしては彫刻刀で深々と心に刻むことにいたします。
今日も15時まで、聴ける範囲でのおつきあい、よろしくです。