CIAO 765
「誤読しないで」のイタリア[9.18 thu]

Buongiorno a tutti! (ブオンジョルノ・ア・トゥッティ)
こんにちは。
どうも、僕です。野村雅夫です。
昨日の放送では、イタリアの話題が多くなりました。会期が残り1ヶ月を切った大阪・関西万博ではイタリア館が引き続き大人気だし、全部で20ある各州にスポットを当てた各種イベントも随時、パビリオンの内外で行われています。僕の住む京都市では、フィレンツェ市との都市提携60周年を記念してのイベントがいくつも開催されます。京都大学で行われるようなアカデミックなものから、京都市役所前の広場で行われる有名シェフが集う食のフェスタ(9月27日28日の土日)などなど。
そんな情報を多く扱っていたからか、全体の7割ほどを過ぎたあたりで積読タワー入りをしてしまっていた新書を引っ張り出してきましたよ。『誤読のイタリア』って、すごいタイトルですよね。著者は、日本文学の研究者で詩人でもあり、俳句も嗜むイタリア人、ディエゴ・マルティーナ氏。
あなたが知っているイタリア人のイメージもあれば、きっと未知の部分にも出会えるエッセイ集です。あるいは、こうも言えるかもしれない。あなたの知っているはずの、ないしは知っているつもりのイタリア人のイメージ、実は「誤読」している可能性がありますよ…
たとえば、イタリア語に染み込む「大げさな表現」、「出会いがない」は日本ならではの表現、日本で初めて聞いた言葉「口説く」「タネウマ」、イタリアの「大盛り」は日本の「てんこ盛り」などなど。どうです? 興味湧いてきました?
日本のことをよく知っているが故に、著者は日本の読者に向けてわかりやすく身近な例をたくさん出してくれるので、読んでいて腑に落ちたり膝を打ったりすることもしばしば。比較文化論として、オススメしておきますよ。あ、写真、本が逆さま! 誤読してる!
今日も15時まで、聴ける範囲でのおつきあい、よろしくです。