CIAO 765
色から文化のカラーを読み解く[7.21 mon]

Buongiorno a tutti! (ブオンジョルノ・ア・トゥッティ)
こんにちは。
どうも、僕です。野村雅夫です。
イタリア語と文化を学んでいた大学生の頃。レポート課題のテーマを考えるプレゼンテーションがありまして、同級生の女性が発表していました。彼女が持ち込んだテーマは、色について。イタリアは街ごとに建物の壁や屋根、モニュメントのカラーが文字通り違うんです。そこで、彼女は思ったんですね。語学留学でフィレンツェに滞在した時に、市民に「好きな色、教えてください」というアンケートを取ってみよう! 何人だったかは忘れましたが、それなりの数が揃い、結果も示していました。上位に紫が食い込んでいたのはなぜだろう。教授も含めて、学生たちが話し合っていたんですが、僕はズバッと正解を言い放ちました。
それはね、きっとフィレンツェのサッカーチーム、フィオレンティーナのチームカラーが紫だからですよ!
おお!!! それだ!!! 教室は盛り上がり、僕はしたり顔だったわけですが、色のイメージって、実際のところ、そのエリアの歴史や文化的背景によって随分違いが出るものなんですよね。そこで取り出したのは、この本。
日本には日本の伝統色や詩的な呼び名があるものですが、イタリアもそう。姉妹編の『日本の色』という本同様、200以上の色の呼び名とその色のイメージや背景が写真とともに紹介されていて、興味深いですよ。イタリアの場合、一番種類が多いのは、赤なんだとか。英語や日本語との比較も面白かったです。
この平凡社から出ているものは、発行が10年以上前で入手しにくいかもしれませんが、類似の書籍も何冊か他の出版社から出ているようですので、色から文化のカラーを読み解く扉にきっとなりますよ。
今週も、聴ける範囲でのおつきあい、まずは今日のおやつタイムの15時まで、よろしくです。