CIAO 765
☆内田ラグビー部長のラグビー通信 9月4日号☆[9.4 mon]
CIAO765初代プロデューサー 内田ラグビー部長から届く「ラグビー通信」。
オンエアでもご紹介していますが、ダイアリーに完全版を掲載♪
観戦の参考になる情報もあると思いますので、ぜひ、チェックを!!
9月8日(金)<日本時間では9月9日(土)の明け方>、
ラグビーワールドカップ2023フランス大会が開幕します。
前回2019年大会は日本で開催され、日本代表の活躍もあり、
ラグビーが列島中を熱狂の渦に巻き込んだことは皆さんの記憶にも新しいのではないでしょうか?
その直後に世界中を襲ったコロナ禍により、
ラグビーに限らずスポーツもまた制限を余儀なくされる時間がありましたが、
なんとか今年ラグビーワールドカップは無事に開催に辿り着けそうな様子です。
先日、沖縄で開催されたバスケットボール・ワールドカップで、
パリ・オリンピック出場を自力で勝ち取ったバスケットボール日本代表に続き、
(さらに遡れば、FIFAワールドカップでのサッカー日本代表の活躍、WBCでのベースボール日本代表の優勝に負けじと)、
ラグビー日本代表にも活躍して欲しいという期待で胸が膨らみます。
改めて【ラグビーワールドカップとは?】
ラグビーワールドカップは、
オリンピック・パラリンピック、サッカー・FIFAワールドカップ に次ぐ
世界三大スポーツイベントのひとつと言われていますが、
同じフットボールでもサッカーに比べるとその歴史は浅く、今回が10回目の開催。
前回大会で上位の成績を収めた国と世界各地域の予選を勝ち上がった、計20カ国が出場。
各国が5カ国ずつ4つのプール(リーグ)に分かれて総当たり戦を戦い、
各プール上位2チームずつ計8チームによる決勝トーナメントを戦い優勝が決定します。
【ラグビーワールドカップの歴史】
1987年から4年に1度のペースで開催、前回の2019年はアジアで初めて日本で開催されました。
ラグビーワールドカップ第1回大会は1987年にニュージーランドとオーストラリアでの共同開催。
この大会には、現在世界のラグビーを統括している団体「ワールドラグビー」の前身
「IRFB(アイ・アール・エフ・ビー)=国際ラグビーフットボール評議会」に加盟していた国の中から
ニュージーランド、オーストラリア、イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、フランスの
7チームと、そのIRBに招待を受けたアルゼンチン、フィジー、イタリア、カナダ、ルーマニア、トンガ、
アメリカ、ジンバブエ、そして日本を含めた9チーム、合わせて16チームが参加しました。
2015年大会で日本が大金星を挙げた相手・南アフリカは当時から強豪でIRFBのメンバーでもありましたが、
アパルトヘイト=人種隔離政策により国際的な非難が高まっていたことから参加が認められず、
実は第2回大会までラグビーワールドカップに出場していません。
その後、黒人初の大統領、ネルソン・マンデラ氏のもと、アパルトヘイト=人種隔離政策が撤廃されたことにより、
第3回大会の開催地に選ばれ、その大会で初出場・初優勝を果たしました。
日本代表は第1回から10大会連続での参加。第2回大会でジンバブエから初の1勝を挙げて以降、
なかなか本大会で勝つことができませんでしたが、
2015年の南アフリカからの勝利に始まり、
前回の2019年日本大会では、
アイルランド、スコットランドという世界の強豪を撃破し、初の決勝トーナメントに進みました。
今回は、果たしてその前回大会のベスト8を超える成績を残すことができるのか。
ぜひリスナーの皆さんも日本代表へのエールをお願いします。
【直近の日本代表について】
2019年のラグビーワールドカップ日本大会で決勝トーナメント進出を果たしたことで、
これまで世界の強豪から格下だと思われていた日本代表は、
その実力を評価されそれまで強豪国にその強化試合の対象にされなかった国々とも
試合を組んでもらえることができるようになりました。
ところが、コロナ禍により2019年大会の後に予定されていた強化試合は延期となり、
その強化にしばらく空白の時間が生まれたことは否めません。
大幅に予定が狂いながらも、一昨年からはオーストラリア、アイルランド、ポルトガル、スコットランド、
ウルグアイ、ニュージーランド、イングランド、フランスといった強豪と無観客試合を含む強化試合を行い、
継続的な強化と新戦力の発掘に取り組んできました。
そして今年に入り、今回の大会登録メンバーの最終選考を兼ねた強化試合を、
ニュージーランド・フィフティーン(ニュージーランド代表予備軍)、サモア、トンガ、フィジーと、
そして大会登録メンバー決定後にイタリアと行ったものの、
唯一花園ラグビー場でトンガに勝利した以外はいずれも敗戦。
多くのラグビーファンやメディアからは、
本大会でのパフォーマンスについても不安視される声が大きくなっている状況ではあります。
ただ、ラグビー日本代表は候補選手も含めてその強化・選手選考に際して、
これまでにないほど強度の高いトレーニングを重ねてきました。
前述の今年に入ってからの強化試合も、
強化合宿で体をいじめぬいた直後に、かつ猛暑の中行われました。
もちろん、代表である以上、どんな状況でも常に勝利が求められるのは必然ですが、
あえて厳しい条件で強化試合を行うことで、気温も下がる9月のフランスでは
より良好なコンディションで臨めることを首脳陣が見越していたのではないかと、(内田は個人的に)思います。
また、これまでの試合を通じて「今の日本代表がどういうラグビーをしようとしているのかが見えない。」
というファンやジャーナリストの声をよく聞きます。
たしかにそう思います。ただ、むしろそれは手の内を明かしていないからなのではないかと思うのです。
今年に入っての日本代表の戦いは、特に戦術らしい戦術もない、極めて単調なプレーばかりでした。
強いて言えば、キックをあまり多用しない、ボールを保持しづつけるスタイルは
その指向としてあると思います。しかし、それすらも果たしてそのままかどうかはわかりません。
2019年も大会直前の戦い方から、本大会では試合によって大きく戦術を変え勝利を掴みました。
日本代表ヘッドコーチをはじめとする首脳陣には、きっと彼らなりのデザインがなされているはずです。
もちろん、ワールドカップで簡単な試合などひとつもありません。
だからこそ、我々ファンやサポーターは、結果を疑うのではなく、
選手・スタッフを信じて、ポジティブな声援を送り続けることこそが、代表の力になると信じます。
2019年大会で一世を風靡した「ONE TEAM」というキーワード。
現在の日本代表のキーワードは、それをバージョンアップする形で生まれた新たな精神「OUR TEAM」。
「一人ひとりがチームを引っ張る意識を持つ。そうすることでチームは強くなっていく。」と。
ファンもサポーターもその一員です。そう、「僕らの私たちの日本代表」です。
まずキーとなるのは、やはり初戦のチリ戦。みんなで応援しましょう!!
【日本代表 試合予定(予選プール・D組)】
9月10日(日) 日本時間 午後8時 日本 v チリ
9月18日(月) 日本時間 午前4時 日本 v イングランド
9月29日(金) 日本時間 午前4時 日本 v サモア
10月 8日(日) 日本時間 午後8時 日本 v アルゼンチン
【日本代表登録メンバー33名 (8/28付最新)】
https://www.rugby-japan.jp/news/52123
今週の内田ラグビー部長のラグビー通信でした!!
オンエアでご紹介した様子はこちらから…。
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