CIAO 765
ニュー鈍器、入りました。[12.15 thu]

Buongiorno a tutti! (ブオンジョルノ・ア・トゥッティ)
おはようございます。
どうも、僕です。野村雅夫です。
出るとわかったその日に予約をしておいた本が、先日我が家にやってきました。今年生誕100周年、イタリアの知の巨人、ピエル・パオロ・パゾリーニの研究本です。
ドン・キホーテが槍一本で風車に立ち向かったようにして、僕は20代の頃にパゾリーニの映画論を研究していました。でも、やはり相手は巨大でした。偉大でした。なにせ、映画だけではなく、詩人として、演劇人として、評論家として、教育者として、アクティビストとして…って、50余年の人生の間にどれだけ広い分野で活躍していたんだ。無知蒙昧な僕がちまちま彼の著作を読んでひとつ何かわかったら、ふたつみっつとわからないことが出てくる。興味は尽きないのだけれど、こちらの知識がなかなか追いつかない。ということで、研究者の卵はかえらず、僕はひとりのファンにかえりました。
こんなことを書くと、ただただ難解な映画が多いのではないかと思われるかもしれませんが、これがそうでもないんです。なにせ20歳そこそこの僕がテアトル梅田で長編を全作観てのめり込んだくらいなんで、観客を掴んで離さないところがありますから。
と、それにしても、著者の四方田犬彦さんは、ライフワークとも呼べるような大著をものにされました。すごいです。鈍器にもなるし、枕にもなりそうだ。40代のうちには読み切りたいと思います。早速今日から枕にして寝ます。嘘です。
今朝も11時まで、聴ける範囲でのおつきあい、よろしくです。