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山弦の十五周年、中年漂流記〜急流、濁流、乗ってヶ漂流〜
渋谷C.C.LEMON HALL(元渋谷公会堂)
精一杯頑張って、スーツケースを時に抱え、時に思い切り走らせながらも、
到着したのは7時20分過ぎだったと思います。。
すでにスペシャルゲスト、三組との演奏が終わっていたことに涙。。。
(*藤井フミヤさんがトップバッターで登場し、
Meet theWorld Beat以来の三人<TRUE LOVE >!だったそうで、
二人のギターで立ち上がる、なんとも繊細なイントロは感動だった!!とか。。涙。。
*続いてSOLID BRASS(村田陽一さん&山本拓夫さん&西村浩二さん)と
山弦&BANDによる『EL LOCO』。これまた華やかだったでしょうね。。
*三組目は山弦&BAND&平松八千代さん
〜最近はサザンのライブのコーラスですっかりおなじみですね〜で、
三人で組んでいた<SOY>の曲、『ひなぎく』を演奏したそうです。
*私が会場入りした時には、鈴木雅之さんが山弦とともにステージにいらして、
佐橋さんとの出会い話『かつあげ』について話していました。
(100円カツアゲされたことがあるらしい。。それがなければ、このライブもなかったので、
『カツアゲもいいもんだ』といういい加減な結論になっていました。ふふふ。)
そうして、ラッツ&スターの名曲『Tシャツと口紅』を三人で演奏。
〜この曲はマーチンさんのアルバム
『MEDIUM SLOW』〜MASAYUKI SUZUKI -BEST LOVE SONG ALBUMの中で、
素晴らしい共演を果たしています。
司会として、音楽評論家の萩原健太さんがステージに登場し、
次のスペシャルゲストボーカルを紹介、という形で進行していました。
健太さんならではのジョークや音楽的ミニ知識も入っての紹介は、
より深く山弦の魅力を感じることができました。
その健太さんの紹介で登場したのが。。。
鈴木雅之さんのトリビュートアルバムで山弦と共演しているこの方。。。
*小田和正さん!!
シークレットのゲストに、会場大喜び!!
『Guiltyを歌っている。。』と言っただけで「きゃ〜!」と声が上がったのも、さすがの客席です。
小田さんは「僕の子供の頃に、山弦がいたら。。
そうしたらもっとギターがうまくなっていたかもしれない」
と素敵な賛辞の言葉を残し、勿論『Guilty』を。
(Guilty~山下達郎作曲、竹内まりや作詞で鈴木雅之に提供された曲!)
三人だけの演奏から、澄んだ空気が生まれ、
その吐息のような切ない世界に背筋が伸びた素晴らしい一瞬でした。。
*佐藤竹善さんは以前にも山弦とカバーして、CDにも収録してしまった『Hotel California』
難しい曲だけど、山弦とだからこそ選べる曲もあり、これを選んだ、
と以前の共演について話し、オリジナルのキーで歌い上げていました。さすが竹善さん!
*そして、大貫妙子さん。
山弦の曲が大好きで、『誰かに歌われる前に、自分で歌詞をつけて歌っちゃえ!』と、
<GION>に言葉を乗せて生まれたのが『あなたを思うと』。
そうして山弦との共演を果たし、その後、数曲歌詞を付けてツアーもまわりましたね。
バンドとのやわらか〜い演奏で、可憐な歌を聴かせてくれました。
ステージに小さな花が咲いたよう。。香りが漂う演奏でした。
様々なジャンルの音楽を楽しんでいくアーティスト。
ロックから外れていくアーティストにとっては、山弦の二人は非常に使い勝手が良い!
(ロックから外れても、ロックにしてくれるからということでしょうか?)
という健太さんの紹介で登場したのが
*宮沢和史さん!!
これまでにもライブやレコーディングで競演している山弦。
彼らとの共演は、
『ただ演奏(再現)する、というものではなく、
いつも音を出す度に <何か新しいものが生まれる>』とおっしゃっていました。
『僕の部屋で暮らそう』は昨年亡くなられた本田美奈子さんに宮沢さんが提供した一曲。
(宮沢さんが他の歌い手に提供してきた曲をセルフカバーしたアルバム
<Spiritek>に収録されたこの曲は、山弦と三人で演奏しています。)
歌いだす直前に、まもなく命日を迎える本田美奈子さんに、何か一言言うのかな?
と思わせる間がありました。
そのほんの一瞬の間を、言葉のないメッセージにしたかのように、
静かに歌いだしたのが、なんとも素敵でした。
そこに想いが見えた瞬間でした。優しい曲。。
*シークレットアーティストはもう一人、いらっしゃいました!
なんと、佐野元春さん!
そしてなんと、佐野さんもギターを持って、三人のギターのみで、歌われたのは<SOMEDAY>
ちょっと低めのキーで、ゆったりと力強く歌われる<SOMEDAY>は、心が震えました。。。
素晴らしかった!
ライブの流れ、アーティストの順番は、そのまま山弦の歴史に繋がっているそうで、
最近のお友達が登場。
二枚目のアルバムからギターで参加しているスキマスイッチ。
(冬の口笛などのギターは佐橋さんですね!)
子供の頃から、好きな曲のCDのクレジットを見るとお二人の名前が。。。と憧れのギタリスト、
だったそうで、スキマスイッチのレコーディングは大橋さんのリクエストで共演となったそうです。
常田さんはキーボードを演奏。山弦と4人による<奏>は、
これまた切ない世界を作ってくれました。
ラストは、山弦と関係の古い槇原敬之さん。
以前の山弦のライブに「曲に詩を付けて来た!」とステージに飛び入りし、
山弦の曲(島育ち)を歌ってしまった槙原さん。
その曲を山弦&バンドで演奏。『島育ち〜人の歩く道』
山弦を愛している槙原さんのやさしい歌が、温もりのある柔らかさを生み出し、
その中で歌っている槙原さんが楽しそうでした。
ここで、スペシャルゲストとの共演は終了。
後半は、山弦とバンドでの盛り上がりライブ!
Bセットで楽しませてくれたあの選曲
(gogo.jp/rise&shine/spring/RODEOKING/JOYRIDE>で、客席も一緒に大盛り上がり!
手拍子をしてその音に乗る楽しさ!たまらないのです。。
<クロマ王朝の悲劇>は、史上最速となっていて、大丈夫??と心配になるほどのスリル!
速度が上がって来た時に演奏している人が「速いな」と呟くのが可笑しい。
大喜劇になってました!
すごかった。。。
二回目のアンコールを終えると、二人だけで<HARVEST>
ゆっくりとライブの終わりを受け止める時間を作ってくれる優しい曲。。
帰り道に温もりを残してくれる終わり方でした。
92年、青山で行われた彼らの初ライブを見ることができた私は、
その時から山弦の魅力にはまりました。
そうして山弦の存在が、私の音楽の世界が広げてくれたのです。
今年、15周年をお祝いできること、嬉しく思います。
ギターでJOKEをいったり、おどけたり、
時に心をつつく言葉、背中を押してくれる言葉を音にして届けてくれたり、
優しく包み込んでくれる温もりをくれたり。。。
山弦の音はいつも傍にいてくれました。
ありがとうございます!
15周年となり、
ますますギターと一体化(しかも何種類ものギターと。。)しているお二人。
そして、小倉さんと佐橋さんの関係も一体化しているような。。。
競演ではなくより響き合い、
二人でひとつの音を生み出しているような関係は、ホントに素晴らしい。
これからも、20周年、30周年と、お祝いさせていただきます!
15周年おめでとうございます。
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