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立春というのに、いきなり気温が下がった週末。
風も強く冷たく、コートの襟に顔を隠して歩きたくなる夜でした。
そんな中大阪城ホールで行われた熱いライブ、ROOTS 66!〜Don't Trust Over 40!
40歳(ほとんどがまだ39歳ですが)の男達が集ってのライブ。
オープニングで、誕生日順に出演者達の懐かしい映像がスクリーンに映り紹介。
トップバッターは宮田和弥さん。
<ひのえうま>の唄を歌い<My Generation >(JSWの曲)からJet機の<FLY HIGH>へ。
(その繋がりが曲の詩の世界をより広げてくれました)
いきなりステージを降りて中央のサブステージへ。
そのやんちゃっぷりに思わず笑ってしまい、あたふたするスタッフをよそに
とても嬉しそうに歌う和弥さんが格好よかった。
斉藤和義さんは相変わらずのマイペースで<君の顔が好きだ>で
大阪城ホールにいけない言葉をばらまいていました。
そして南佳孝の<スローなブギにしてくれ>。最近南さんのライブをみたそうで、
謡出しの<WANT YOU>がなんともカッコ良かった。
(これまでにも<モンローウォーク>をカバーしていましたね)
相変わらずのマイペースと言えばスパゴーの八熊慎一さん。
歌うベーシストやっくのベースはギターのように華やかで心を弾ませてくれます。
歌声も太くしっかりと響き渡って存在感ありました!
そのやっくが高音を聞かせてくれたのが。。。
阿部義晴さんと歌った懐かしい曲!
阿部さんは今週リリースになったアルバムからの一曲と、
なんと10年ぶりにUNICORNの
<人生は上々だ〜忍者ロック〜人生は上々だ>を歌ってくれたのです。
アルバムのシリアスな一曲から一転、ステージの横にはけてあの懐かしい
E YAZAWAのようなバスタオルを背中に背負って登場。
UNICORNの頃に話題になったタオルで、
これは急遽マネージャーの家から新幹線に乗って大阪にきたそうです。
そして曲の終わりにどんどんキーが高くなる部分も
お見事にヤックと二人で聞かせてくれました。
(CDでは民生さんとうたってます)
しかし、とても声が出ていました。ピッチもよく、
「ああライブを続けているんだなぁ。。。」と思ったら
「一年に二回程しかやってないよ」
これは是非、御自身の活動も精力的にやって欲しいものです。
(因に阿部さん三十代は音楽業界に恩返し=プロデュース業をすると、
決めていたそうです)
センターステージに登場したのはスガシカオさんと田島貴男さん。
この二人で聞かせてくれたのが<黄金の月>いい曲です。。。
田島さんはどの曲を歌っても”自分の唄”にしてしまう素晴らしいボーカル!
甘く滑らかで迫力のある歌声に参りました。
皆で歌った沢田研二もかっこよかった。。。
一方、御自身の名曲をギターニ本で聴かせてくれたスガさんは、
メインステージに戻り、もう一曲。
イントロが流れると同時に「え?ここでこの曲ですか?」と思うワタシ。。。
「SかMかと言われれば、僕はものすごいSです!」と叫んで<イジメテミタイ>。
数アル名曲の中でなぜこの曲デスカ?と思いながらも、いけてました。
女性コーラスのいない男バンドでのこの曲、ドラムの阿部さんの音と
TATSUさんのベースがいつもと違う嫌らしさを演出していました。
(因に「なんであれ選んだの?」と聴いたところ
「このメンバーの中で目立つにはこれしかないでしょ」と言ってました。
短いリハーサルの関係でセッションできる曲という理由もあるそうです)
この濃いメンバーの中で、異彩を放ち、
その存在感とキュートな一面も魅せてくれたのが中川敬さん!
中川さんの歌う顔、魅力あるんですよね。。。
漫画のような迫力がありながらも、
大きな目とニカッと笑った口がなんとも愛嬌がある。
会場から他のアーティストを呼ぶ声が上がると自ら
「なかがわ〜」と言ってしまうのが素敵でした。
そしてトータス松本さん。
やられました。その一言です。
当日会場でいきなり決めたと言う<サムライソウル>。
たった一人でギター一本で歌うこの曲の魅力は会場がシーンとなり、
まっすぐに心につきささるラブソングでした。
ウルフルズの<歌>という曲に通じるパワーで、
この曲の魅力が存分に伝わったのではないでしょうか。
<銀河鉄道999>も歌ってくれたのですが、
彼が歌うとストレートに旅立ちの歌になり、たのしかった!
さて、この素晴らしきボーカリストをサポートしてくれたバンドのメンバー。
ドラムはスパゴーのテッチことたちばな哲也さん。
口数少なくもひとつひとつの音が男臭いドラムはそれぞれの歌を生かしていました。
ヤックとのリズム隊はやっぱりかっこいいなぁ。
そしてたちばなさんと共に全く違う音でツインドラムを楽しませてくれたのが、
コレクターズの阿部耕作さん。
エッジの効いた華麗なドラムで、ピンクのジャケットが素敵でした。
ギターは、全19曲中18曲、ギターとコーラスでステージに立ち続けた
ヒックスヴィルの小暮晋也さん!
美しくSEXYなギターを聴かせてくれました!!
(バンドメンバーは数曲ずつ交代で演奏してくれたので、
彼が何より大変だったのでは?お疲れまでした!)
MCとして登場し、盛り上げてくれたパパイヤ鈴木さん。
夜にはミナミでクラブイベントもあるという忙しさで会場を後にされました。
最後に。。。唯一1966年生まれでない方がいらっしゃいました。
レピッシュのtatsuさん。
彼は67年生まれですが、ZEPP東京でのライブの日2月7日に39歳になります。
「一人39歳ですが、お誕生日なので。。」とよくわからない説得をされ、
出演してくださったとか。。。
宮沢和史さんのライブでもお馴染みですが、
彼の物静かな立ち居振る舞いはとても紳士的で、
でもBASSの音は身体の芯に響きます。いい音だった。。。
と、出演者全員の音が生き生きとして、
それが見事に一つになって楽しませてくれた夜でした。
ちなみに。。。イベンターさんもプロデューサーも、舞台監督も1966年生まれ。
(舞台監督はヤックと同じ中学校、同じクラスの同級生だそうです。。)
同じ世代が集って、大勢の人の笑顔をつくるって、うらやましいことです。
そしてなかなかできない貴重なイベントではないでしょうか?
打ち上げで皆の口から「リハーサルが短くて。。。」という言葉が出ましたが、
こういうイベントではこれだけのメンバーが集れる時間をとるのは難しく、
やっと月曜日に全曲が決まったそうです。
それでも、このまとまりはサスガこのメンバーならではでしょう。
そんじょそこらの若造には出せない音(私が<若造>言うのもなんですが。。)で、
音楽しつづけてきた彼らのカッコ良さを感じました。
と同時に。。。同級生で競い合えるって、素敵ですね。
いつまでもライバル心が消えない大人。
こんな風に年を重ねていきたい、と思うかっこいい大人達のライブでした。
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