JUDY AND MARY 〜WARP TOUR〜
'01/3/8(木) 東京ドーム

当日の東京は、風が強く雨も少々降る寒い一日でした。東京ドームのある水道橋までの電車の中、一人の女の子がイヤホンをして、真剣な顔で歌詞カードを広げながら、アルバム“WARP”を聴いていました。<最後だから・・・>という言葉が浮かんでくる光景でした。

JAMとしては、これが本当に最後のライブ。 もう生でJAMの曲が聴けないの?と思うと、信じられない不思議な気持ちになったものです。
ライブの途中、かなり夢中になり、完全に入り込んでしまったため、ライブレポートになるのかどうか・・・思い出せることを記しましょう。

私の席は、東京ドーム2階正面。ステージの上にあるスクリーンは、中央と左右に三面 。ステージと客席の境目には、横に長い道が左右ぎりぎりまでひかれていました。

7時8分。少々遅れての暗転。ステージには4頭(?!)のピンクのテディベアが登場。(ちょっとポストペットのモモ似)ビオラやバイオリンを弾いて、ライブのイントロを聴かせてくれます。

そしてTAKUYAさんのギターが鳴り響き、1曲目“Rainbow Devils Land”のイントロ。ステージにはいつの間にかメンバーが。
正面のスクリーンには、“WARP”のジャケットで見たピンクのヘルメットがクルクル回り、その下ではイントロに合わせてテディベアたちが横に揺れて踊る踊る。
ステージ左側にYUKIchan登場!!

茶色いロングヘアにはピンクの毛が混じり、動く度にきれい・・・。 衣裳は、銀のフレアーのスカート(中にはちょっとペチコートが入っているみたい)、黒いTシャツ(?)は、右肩がフレンチスリーブ、左肩には羽がついていました。 “I will big dance with you”の歌詞に合わせてテディベアは踊る踊る。

そして2曲目に入る直前、TAKUYAさんの一声「FINAL!行くぜ、東京!!」で、花火(というのかなぁ?)がステージの前に、ボンと上がります。アルバム“WARP”を聴くように2曲目“Brand New Wave Upper Ground”へ。イントロで観客全員がタテのりになり(JUMPして)、東京ドームが揺れる揺れる。2階の席が落ちるのでは・・・と不安になるほど。

2曲目が終わったところで最初のMC。

YUKI 「ようこそ!元気?2階元気?(と会場の隅々まで順番に声をかけてくれた)・・・最後まで一生懸命やります。よろしく!」

“LOLLIPOP”。スクリーンには、千代紙の模様のような絵が全面に広がり、POPカラーでありながら、和の切なさを持つJAMの曲と詞を表現しているよう。曲の間奏で、YUKIchanがクルクルまわると、フレアスカートとロングヘアーが広がってきれい...。“途方にくれた私達は笑わなくちゃと精いっぱい”なんて歌詞がぴったりくるように、“最後”という言葉を心の隅に隠して、笑顔になったのでした。

“ひとつだけ”では、YUKIchanの嬉しそうに歌う顔と、目を閉じて歌う顔が印象に残ります。
“クラシック”。この曲で、目頭があつくなった私。YUKIchanの素晴らしいVocalが気持ちよくのびて、心を震わせたのでした。
“そばかす”。しかし、これだけ走りまわり、くるくる回り、床にころげまわりながら、よく唄が乱れないものだ・・・。テディベアを抱くようにスカートの裾を持ち上げて(持ち上げても、巻きスカートのようになっているので中は見えない)歌う姿が可愛かった!

そして、イントロで歓声のあがった“小さな頃から”(大阪では聴けなかった)。目を閉じて歌うYUKIchanに合わせて、静かにじっくり聴いてしまった曲。

“風に吹かれて”“RADIO”で一気に盛り上げます。
特に、“RADIO”の“Uh〜 Can you hear me?”の声で、すぐに笑顔に! (やっぱり大好き!この曲は、RADIOの仕事をしている私達にとっては特別 な曲なのです)
TAKUYAさんの追いかけるように入ってくるVocalや3人のコーラスが、さらに心を踊らせる。 そして再び、東京ドームに揺れが・・・。

ここで2回目のMC。
YUKI 「楽しんでる?盛り上がってきてる?(尻上がりの喋り方が可愛い)私たちもすっごい今日調子いいけど、みんなも最高ね!! 前にドームでやった時は大きいと思ったけど、今日は近くて嬉しいよ!今回ツアーをやっていてこんなにピチピチでいいのかなぁ?と思ったのが、恩ちゃんの衣装!足あがるの?」

恩田さん、高々と足を蹴り上げたあと、「TOKYO〜!!」と叫ぶ。

YUKI 「ライブ始まって“楽し〜”と言っていたのがこの子、イガラシコータ!」
五十嵐さんが、「叫んでいい?」と聞いてから、「愛しあってるか〜い!」と叫んで、「気持ちいい〜」とうれしそうな顔。

YUKI 「そして、WARP作ったあとちょっと病弱、TAKUYA!大丈夫?」
TAKUYA 「今日はやっぱり全然違うね。結構グッときてます。」
YUKI 「なんで?」
TAKUYA 「・・・」
何も答えられないTAKUYAさんにYUKIchan、「私なんてお尻掻いちゃうもんねー」と、わざと茶化してあげる優しさが可愛かった。

そして「CMでも歌っていて、見る度に自分で恥ずかしくなる曲。TAKUYAは、本当、最高のアルバム“WARP”を作ってくれて、その中でも特に好きなコータの曲」と言って、“あたしをみつけて”。

メンバーを紹介している間に置かれたのか、ステージにはテディベアがあちこちに・・・。あんな所にも・・・と思うほどたくさんののテディベア(大小)が、ステージの上の方、奥の方に寝ていたり、ぶらさがっていたり・・・。“ワタシヲミツケテ...”という感じでした。

“あたしをみつけて”に続けて、TAKUYAさんのキーボードで“PEACE”に。YUKIchanは、そのKeyの前に膝をかかえて座り、まるで2人で歌うように聴かせてくれました。

“ラッキープール”。静かに始まるイントロで立ち上がり、サビからまた盛り上がり...「大きく手を振ろう」にあわせて、みんなが手を振ってました。(間奏のドラム、格好良かった...)

そして、これまた私の大好きな“KYOTO”へ。 スクリーンには、新幹線の京都の文字や、舞妓さんの写 真が写り、その下でうつむきながら唄うYUKIchan。 ちょっと涙しているのかな?と思う一瞬でした。 桜の時期の京都は、空気までピンクに染まって苦しくなる・・・。そんなことを思い出させる切ないこの曲は、東京ドームの空気の色も染めました。(帰りに口ずさんでいた曲でした...)

YUKI「だんだん暑くなってきた?脱いじゃってもいいんだからね。このツアーは曲数が多いの。」

そして、「365日、JAMを好きか?」の声で、“カメレオンルミィ”へ。(365スーパー色クレヨン、という詞がある)
“BIRTHDAY SONG”(これも大阪では聴けなかった...)。うれしい!と思っているうちに終わってしまいました。

M14〜M17までは、特に一生懸命聴いていたために、あっという間に終わり、そしていきなり「ラスト4曲いくよ〜!!」の声で、はっと我にかえった私でした。 “最後の1曲です”というのは聞いたことあるけど、“ラスト4曲”と言われたのは初めてで、<あ、終わっちゃうんだ...>と改めて、最後という言葉を感じてしまったのでした。

そのラスト4曲。まずは“くじら12号”“ラブリーベイベー”。
そして「JAMのライブは、これがなければ終われなかった」とYUKIchanが言い、“LOLITA A-GO-GO”。制服を脱いで、のところでYUKIchanは、銀色のスカートをばっと脱ぎ、ショートパンツ姿に。そして銀のテープが客席に向かって音をたてて飛び出し、アリーナのみんなは、それを手に大合唱。 上から見ていると、所々にキラキラ光る銀のテープが、夜の海の白い波(月明かりに照らされてできる波光)に見えてきれいでした・・・。

21時10分終了。約2時間。あっという間。 それでもアンコールは絶対にあると信じているから、会場は熱いまま。 そしてメンバ−登場。

YUKI 「まだ聴きたいのか、5万人!」

メンバーと一緒にステージ上でライブを作ってくれたマニュピレーターの渡辺のぶたかさんを紹介。そして、「(照明の)松本さ〜ん、会場明るくして」とお願いするYUKIchanの声で、会場は松本さんコール!そして会場のみんなを写 すように、メンバーも一緒に記念写真。
「なんらかの形でお見せするので、その時は自分を探してね」

そして、「TAKUYA、最後に一言!」

TAKUYA 「最後まで気合い入れていくぜー!!」
YUKI 「JAMいくよー!!」

“ドキドキ”。<もう二度と会えなくなるの?>という言葉に苦しくなりながらも、手を左右に振って歌っていた私です。
そして本当に最後の曲。“OVER DRIVE”。
ベストアルバム“FRESH”に書かれていたTAKUYAさんの言葉を思い出します。<この曲ができた時、嬉しくて興奮して散歩したのを忘れない...>

曲は終わっても会場は静まらず、みんな叫んでいる中、メンバーはステージ前・中央に集まって、人指し指を口にあてて、静かにしてね、と無言の呼び掛け。なかなか収まらない熱くなったみんなの気持ちを受けとめ、ゆっくり時間をかけて待つメンバー。

ようやく静まると、 「今日ここに集まってくださったみなさん、そして8年間JAMを応援してくださったみなさん、ありがとうございました。」
マイクを持たず生声で叫ぶYUKIchanの言葉が心に響いたラストでした。


東京ドームを出たら雪が舞っていました。
JUDY AND MARY(シャイな女の子と活発な女の子を表わす名前)は、どんな女性に育ったんだろう・・・と想像しながら帰った私でした。

<SET LIST>

1.Rainbow Devils Land
2.
Brand New Wave Upper Ground
 (MC)

3.LOLLIPOP
4.
ひとつだけ
5.クラシック
6.
そばかす
7.小さな頃から
8.風に吹かれて
9.RADIO
 (MC)

10.あたしをみつけて
11.
PEACE
12.ラッキープール
13.KYOTO
 (MC)

14.カメレオンルミィ
15.The Great Escape
16.BIRTHDAY SONG
17.ミュージックファイター
 (MC)

18.くじら12号
19.ラブリーベイベー
20.LOLITA A-GO-GO
21.
motto


ENCORE

1.ドキドキ
2.
OVER DRIVE

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