山弦 Tour Vol.3 〜危険にしやがれ(勝手なふたり)〜
'01/1/22(月) バナナホール

G:小倉博和・佐橋佳幸
Per:大石真理恵
Bass:有賀啓雄
Key:柴田俊文
Dr:鎌田清

昨年から続いている世紀をまたいでの「危険にしやがれ」ツアー。昨年末拝見したときは、お二人と大石まりえさん(Per)の三人でのライブでしたが、今回はバンドも一緒。色んな山弦が楽しめたライブでした!!

バナナホールは私が入った7時ちょっと前でももう満杯!それがこれから始まるライブをより盛り上げてくれました。ステージ正面 には「大漁」ののぼり。これは最初のMCでもお二人が話してくれましたが、舞台監督のスエナガさんが銚子の大漁旗を作る専門の人にわざわざ頼んで作ってくれたとか。鮮やかな青い海、大きな(七福神様が乗っていそうな)船、その後ろには大きな太陽と富士山(だと思う・・・)が描かれていた。左端に<山弦>という漢字。この二文字がとても似合っていました。(でも海の上をすずめが飛んでいたのは何故かなぁ?すずめじゃないんだろうな、やっぱり。)

客電が消えると、まずバンドのメンバーが、続いて佐橋さんと小倉さんが登場!今回はおそろいのフリフリシャツではなく(京都で着てた!)、佐橋さんは縦襟の黒いジャケットに黒いパンツ。小倉さんは黒い皮のパンツにウェスタン風の青いシャツ(あ、腕に白いフリフリが付いていました・・・)。
一曲目は<そりは行く>。まず、小倉さんのギターが静かに響き、すぐに佐橋さんのギターが・・・そしてBass、KeyとPerが入り・・・次第にスピードを上げて行きます。雪がちらつくことが多かったこの時期に聞くと、そのスピード感がたまりません。そのまま気持ち良く二曲目へ。<El loko>では曲中にメンバー紹介。佐橋さんとは古くからのお付き合いのあるメンバー。これまでにもF-BLOOや渡辺美里さんのCD・ライブなどでお二人とセッションすることが多い、気心知れたメンバー。だからそのメンバー間の表情をみるのも楽しいのです。4曲目まで一気に聞かせてくれました。その4曲目は<GION>。関西のライブで聴くとより優しく聞こえるのは私だけでしょうか?大石さんがすっと手を伸ばして鳴らすウィンドチャイム。これがまた心できゅんと響くのです。

その後ステージは大石さんとお二人の三人だけに。最初のMC。
のぼりを初めて見た時、びっくりした、との話。そして最新アルバム<High Life>から三曲。まずはアルバムの一曲目の<Life>。レコーディングをしたINDIGO RANCHというスタジオで、もうすぐ赤ちゃんが産まれる!という女性スタッフが居て、そんなことからもできた曲なんて話もしてくれました。そして、ステージ右端に一名のスタッフ登場。佐橋さん曰く「音響効果 」のあずき(多分)を入れたざるを静かに回し、波の音。そこからゆっくりと、<クロマ王朝>のイントロに・・・何度聞いても嬉しくなる曲!クロマ音階をいっぱい弾かなきゃいけなくて、それが大変だから、悲劇、と前にいっていましたが、(でもお二人は全く「悲劇な顔」をしないで弾いてくれます)それが私をドキドキさせてくれるのです。二人の交互の早弾きと、勢いが付いた後のブレイク!これがたまりません・・・。そして大石さんのマリンバとの追いかけも気持ちがいい!と興奮した気持ちを押さえるように、ゆっくりとアウトロ〜へ。またスタッフが登場し、波の音・・・・。

<Northern Lights>では小倉さんがマンドリンのような形をした(可愛い)ギターに変えての演奏。ここまでは三人で。ここでメンバーが出て来て、<Trivia>。二人が目を閉じて弾いている姿が、気持ち良さそうで、聞いているうちに音の中に引き込まれていきます。

終わると今度はステージ上が二人きりに。MCは相変わらずのテンポで・・・色んな話をしてくれました。小倉さんがうどん好きという話が主でした。小倉さんの夢は「麺タワー(世界各国の麺という麺屋さんを集めたビル)」を作ることだそう。そして麺を打つ音を聴きながら眠りたい・・・のだそうです。「(バナナホールの)外に<山弦トーク&ライブ>って書いてなかった?」と自ら言うほどのお喋りサービスでした。

で、SOYでハワイに撮影に行った時の話を。短い時間でのハワイ。二人一緒のお部屋はとても立派で、ベッドルームの扉を開けたら、大きなベッドがひとつだった・・・。二人でなんとなく恥ずかしくなり、ギターを取り出して弾いていたら曲ができた。子供はできなかったけど曲ができた!という曲、<(Kona)>を聴かせてくれました。そして今度は<Song For James>(アルバム<JOY RIDE>)。1.5枚目のアルバムから<いつか王子様が>。ディズニー映画で有名、MILES DAVISやBILL EVANSもカバーしている名曲。でもこの曲紹介のとき、「いつか大地主さまが・・・って有賀君が言ってた。大地主さまが来たら恐いよねぇ」と話してました。(いや、大地主さまがきて「土地あげる」なんて言ってくれたら・・・素敵だけど。)

そして、バンドのメンバーが戻り、これまで座って演奏していたお二人も立ち上がり、エレキ山弦に!
まずは「隠しトラックの曲を。」とアルバムの中に入っている曲の話をして(これでは隠しトラックではないのだけど・・・)、<Good Stuff>を。そして<Coast To Coast>。バンドだからこそ多いに盛り上がるのです。<Sneak I/O>。そう言えばこの<I/O>は、<SNEAK IN><SNEAK OUT>の意味で、ヘビがにょろにょろっと入って出て行くような感じをいうんだ、と番組で話してくれました。CDで聞いていても左から右へと(小倉さんのギターから佐橋さんのギターへと)音が流れていく感じがするのです。聴いてみてね。最初の頃(数年前)山弦のライブを見た時は、お客さんも二人の手(指)をしっかり見つめてしまう方が多かったのですが、最近は手拍子で煽る煽る!のりのり。これが楽しいのです。その盛り上がりのまま「最後はぴりっと!」と佐橋さんが言って<Habanero>を。本編はここで終了。

アンコールの拍手の中、再びバンドのメンバーと共に登場。<春>と<JOY RIDE>の二曲。<春>では<Trivia>と同じく気持ち良さそうに目を瞑る小倉さん。その姿を見ると、音の中に気持ち良く入ってしまった感じで、羨ましくなります。佐橋さんはそんな小倉さんを時々ちらっと見ては優しそうな顔。(と書くとちょっと不思議な光景が浮かびますが、本当に優しそうな顔で見るのです。)本編で熱くなった身体もあって、外の寒さを忘れてしまいました。<Joy Ride>は曲中にメンバーのソロが入り、大盛り上がり。ライブならではの特別 バージョン。間奏の手拍子もCDを聴いて知っているから、その中に参加できるようで楽しいのです!いいなぁと思うのが、メンバーそれぞれのソロでの盛り上がり、それに対しての他のメンバーの表情・・・ああ、楽しそう!とワクワクしてしまいます・・・。

当然、このままで帰ることはなく、アンコール二回目。二人だけで、<HIGH LIFE>の最後の曲<Stars&Us>を。最後に聴けると、帰り道が楽しくなる曲。ギターの優しい音を心に残して、メロディをちょっと口ずさみながら帰ると、良い夢を見させてくれる気がします。

と、この夜はライブレポートも書かずに、ぐっすりと眠ってしまいました。MCを含め、三時間弱のライブ。でも終わっちゃうのが悲しいのです。もっと見たいし、聴きたい。インストゥルメンタルのライブでこんなに盛り上がって、優しい気持ちにもなれるって、ホントすてきです。今回はバンド・三人・二人・そしてエレキ山弦の4色を楽しめる形で、それだけ盛り沢山にしてもお腹がいっぱいになりすぎない、気持ちいい構成でした。関西でのFUNの反応はお二人も嬉しいそうで、またこの勢いでライブしてくれないかなぁ・・・と思ったりして。でも、忙しいからね、お二人とも。と、言いつつも、三月の末に、山弦のヴィンタンガーデンが放送されます。予定は三月末、なので、詳しく決まり次第、またお知らせしますね。

<SET LIST>

1.そりは行く(SLED)
2.EL LOCO

3.RODEO KING
4.祇園の恋(GION)
 (MC)

5.Life
6.クロマ王朝の悲劇
(Chromatic Tragedy)
7.Northern Lights
8.Trivia
 (MC)
9.(Kona)
 (MC)

10.SONG FOR JAMES
 (MC)
11.Someday My Prince Will Come

       〜いつか王子様が〜
 (MC)
12.Good Stuff
13.Coast To Coast
14.Sneak I/O
15.Habanero!


ENCORE

1.春 (SPRING)
2.JOY RIDE
 


ENCORE2

1.Stars&Us

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