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THE MUSIC OF NOTE

オトナのためのマンガ塾 Vol.5[10.31 sat]

マンガを読み続けて57年!タケカワユキヒデが塾長となって、
FM COCOLOリスナーにもきっと楽しんでもらえる
おすすめのマンガを紹介するコーナー
「オトナのためのマンガ塾」

第5回のピックアップした作品は、「コータローまかりとおる!」。
蛭田達也さんの作品ですね。
これは80年代から90年代にかけて
「少年マガジン」の中枢になった作品ですよ。
この頃から1つの作品がものすごく長く連載されるようになってるんですよ。
例えば今だったら「はじめの1歩」ね。
「こち亀」なんてのはその代表格ですよね。
でも「こち亀」は連載漫画ではないんですよ。
毎回1つのテーマで完結するでしょう?
これはまた実は違うんです。
連載もので長く続けるって、本当に大変なんですよ。
「はじめの1歩」はまだ世界チャンピオンになっていない!
「コータローまかりとおる!」に話しを戻すと、
この作品は1982年から連載がスタートしていて、
当時は「うる星やつら」とか「1・2の三四郎」が勢いがあったんだけど、
この頃にはじまって、そのあと12年、13年続いたんですよ。
しかも学園もの。最初は普通の学園で、
学園の中の事件や騒動を解決していくっていう単純な話しだったんだけど、
連載を続けていく為に色々テコ入れがあって、
どんどん学園が大きくなって行くんですよ。笑
裏学園があったり…最後の方には学園の地図とか出てくるんだけど、
信じられないぐらい巨大になってて!爆笑
この面白さが、少年漫画の醍醐味。
きちっとした設定よりも、
どんどん話しがあらぬ方へ展開して行く方が面白いに決まってる。
その最たる例が今の「ワンピース」だと思うんですよ。
「ワンピース」なんて、何がどうなってるか、
みんな本当にわかってる?笑
僕もずっと読んでるけど、相当飛んでる!笑
これが、少年漫画の面白さの原点。
こういうことを長い時間をかけて、色んなアイデアを練って、
こういう世界観をつくったのが僕は蛭田達也さんだと思うんです。
どうやったら1つのストーリー、1つの主人公を活かしながら、
面白く話しを展開させていけて、
さらにはその主人公をどう憧れの対象に成長させていくか。
これを蛭田達也さんが確立した事で、
後に10年と続く連載漫画がたくさん生まれたんです。