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CIAO 765

晩酌のお供にお兄さんたち2人[1.28 tue]

Buongiorno a tutti! (ブオンジョルノ・ア・トゥッティ)
おはようございます。
どうも、僕です。野村雅夫です。

CIAO 765では高橋久美子さんの書籍などで名前が出ているミシマ社という出版社。大手のようにたくさんの本を出すところではありませんが、1冊1冊を丁寧に作られているなというのが読んでいて伝わる、僕もファンのひとりです。

そして、ここに名前のある後藤正文と藤原辰史。僕はおふたりの文章の読者でもあります。ゴッチさんは、アジカンにしてもソロにしてもリスナーでもあるし、文筆家後藤正文の新聞連載も書籍も持っています。藤原辰史さんは京都大学の歴史学の先生なんですが、農業史をメインにした切り口になるほどと思わされることが多く、コロナ禍に放送した特別番組においても、医療のことばかり話しがちだけれども、こういう規模の試練には人文知の重要性、歴史から学ぶことが相当あるんだという文章を引用させてもらいました。

そんなおふたりが共著を出したというのです。これは好企画! 素敵な顔合わせと思って手に取ったらびっくりしました。なんと、おふたり、生年月日がそっくり同じなんですって! 対談したり、往復書簡をしたり、講義があったり、ふたりが様々な形で対話を重ねていくうちに深まっていく思索は、歴史に未来を見出す眼光が鋭さを増していくようですばらしいです。

おふたりが集まって最初にするのは、生まれた日の新聞各紙を一緒にめくってみること。そこから始まる思考の旅。今月のFM COCOLOはfeat. of the month昭和100年ということで振り返ってきましたが、勢いばかりが語られがちな戦後からバブルの流れの中で、たとえば公害や都市化、エネルギー問題など、今に続く諸問題の種がいかに蒔かれていったのか、それらを僕も含めたロスト・ジェネレーションと言われる現役世代がどう受け止めて対応していくべきなのか。

僕のふたつ上のお兄さんたちの頼もしいやり取りは学びと示唆に富んでいて、僕はページをめくる手を急がず、晩酌のお供などにじっくり読んでいます。焦らず、でも、着実に、考えては動いて、動いてまた考える。そうありたいもんです。

今日も11時まで、聴ける範囲でのおつきあい、よろしくです。