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CIAO 765

芸術の秋に眼力を育てる[10.28 mon]

Buongiorno a tutti! (ブオンジョルノ・ア・トゥッティ)
おはようございます。
どうも、僕です。野村雅夫です。

先週金曜日、神戸にデ・キリコ展を見に行ってきました。芸術の秋ってことで、大小さまざまアート展も開催されているわけですが、絵画を鑑賞する時、あなたは何を軸に楽しみますか?

いやいや、Don't Think, Feel!! やろ。

もちろん、それも良いとは思うんですが、直感的に気に入った絵があるとして、その絵がなぜ好きになったのか。自分でもよくわからない。そんな時に、この本があれば、もう少し踏み込めるかも知れません。といっても、美術史の知識を叩き込んでくれるものでもなければ、著名な画家の生涯や絵の制作背景から作品の意図を推し量るものでもありません。あくまでも、この本が読み解くのは、作品の構造、もっとひらたく言えば、線や色やバランスや構図です。絵画を図形として見ていけば、鑑賞者の目の動きがどう誘導されているのか、その上で「絵の主役」は誰なのか何なのかが見えてくるという仕掛け。

ものすごく実践的でして、どんどん例題を出されるので、だんだんと絵がくまなく見られる眼力が備わってくるという内容です。僕はコロナ禍にある程度読みつつ、仕事で先に読まないといけない本が割り込んできたりと、しばらく積読状態になっていたのをまた引っ張り出してきたところ。これは絵だけではなく、写真や映画など、ビジュアルアート全般に応用がきくものですよ。良かったら、芸術の秋、あなたの手元にも。

今週も、聴ける範囲でのおつきあい、まずは今朝11時まで、よろしくです。