CIAO 765
ユネスコの先住民言語の国際の10年って、知ってました?[5.13 mon]
Buongiorno a tutti! (ブオンジョルノ・ア・トゥッティ)
おはようございます。
どうも、僕です。野村雅夫です。
言葉にまつわる仕事をしている僕ですが、恥ずかしいことに日本語ですらおぼつかないこともままあるし、翻訳をするイタリア語だってわからないことだらけだし、英語もそう。アラビア語なんて、大学時代にかじってはみたものの、歯がかけました。フランス語も発音が面白いなと思ってちょっとだけトライしてみたものの、ひとしきり雰囲気で発音して喜んでいるうちにフェードアウトしてしまいました。
世界には僕の知らない言葉がたくさんある。言葉というのは、世界をどう見るかという世界観そのものであり、つまりは価値観であり、文化である。そう考えると、世界のものさしって、僕たちの知らないものがまだまだいっぱい。これってものすごく豊かなことだと思うんですが、これだけ多様化が叫ばれる時代にあって、世界の言語の数は実ははっきり減少しています。世界には7000を超える言語があると言われていますが、そのうちの半分が2100年には消えてしまうと予想されています。なんだか切ない…
この絵本は、ユネスコの先住民言語の国際の10年(2022-2032)の公式絵本となっていて、20の言語で刊行されるもの。日本でも西村書店から今週発売されます。これ、僕は翻訳もしているからわかるんですが、金原瑞人さんの訳がすばらしいです。原題は『What Makes Us Human』なので、直訳すれば「ぼくたちを人間たらしめるもの」となりますが、邦題は『もし、世界にわたしがいなかったら』。人間ってなんだろうという哲学的な絵本でもありますが、難しくなんてまったくないのに、深いです。
イタリアのアンナ・フォルラティさんの素敵な絵も含めて、ぜひじっくり味わってみてください。
今週も、聴ける範囲でのおつきあい、まずは今朝11時まで、よろしくです。