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CIAO 765

古典が身近に感じられすぎる好著[11.22 tue]

Buongiorno a tutti! (ブオンジョルノ・ア・トゥッティ)
おはようございます。
どうも、僕です。野村雅夫です。

高校の頃、好きでも得意ではなかった教科が国語でした。下手の横好きという感じ。ただ、古文は苦手意識が強くて、う〜んう〜ん、わからんわからんとなっていました。そんな時、本屋で見かけたのが、確か80年代後半に出てロングセラーになっていた『桃尻語訳 枕草子』。「春って曙よ!」と、女子高生の言葉に翻訳したことで話題になった橋本治のあの本です。古典がグッと身近に感じられたんですよね。

それからずいぶん時間が経ちましたが、また古典を身近に感じる機会の到来です。手にしたのは、この本。『愛するよりも 愛されたい』。なんか歌の名前みたいですよね。ま、それもあながち間違いじゃありません。だって、短歌の本ですから。しかも、日本最古の。

そう、万葉集です。やはり現代語訳されているんですが、面白いのは、訳者、そして選者である佐々木良さんが、「当時の都は奈良だったんだから、今の奈良弁にするのである」という、的を射ているのかいないのか判断に迷う宣言をしていること。

表紙から最高ですが、ページをめくると、爆笑に次ぐ爆笑でした。奈良時代も、みんな恋してんなぁ。当たり前だけど、惚れた腫れたで、ときめいたり、苦しんだり、夢見たり、悪夢を見たり、小躍りしたり、もんどり打って倒れたりしていたのだなぁ。

和歌は誰かに宛てて詠んだりもしていたようですが、現代ならそれはライン。ラインのやり取りだと思って読み進めると、さらに楽しくなってくる好企画の本ですよ。

今朝も11時まで、聴ける範囲でのおつきあい、よろしくです。